陰謀論者たちを洗脳から目覚めさせるには

 自分たちだけが真実に目覚めていると思い込み、とんでもないフェイクニュースを拡散し続ける陰謀論者たちには困ったものである。Qアノンという怪しい人物が作ったフェイク情報に踊らされている。それも巧妙に加工された写真や動画を信じ込ませられているから、非常にやっかいである。人間と言うものは、印刷された文章、写真、動画は真実だと思い込みやすい。最近は手の込んだデジタル処理の細工がされているから、信じてしまうのも無理はない。DSとかいう組織が本当にあると信じ込まされている。洗脳されているのである。

 人間は一度洗脳されてしまうと、その洗脳から離脱することは難しい。オウム真理教に洗脳された若い信者たちが、騙されて重大犯罪に関わってしまった事件は悲惨であった。今でも洗脳から解けずに苦しんでいる人は多いし、最近はさらに洗脳されている人が増えている。一旦洗脳されてしまった人間は、認知的バイアスがかかってしまうから、正しい情報を伝えても聞こうとしない。妄想性の障害を起こしてしまっているのである。フェイクニュースを真実だと思い込むのは、洗脳のせいであるから救いようがないのである。

 洗脳された陰謀論者たちは、9.11事件は自作自演だとか、3.11の東日本大震災が人工地震によるものだとか、日本各地の豪雨被害は気象操作によるものだという、まことしやかなフェイク情報を拡散し続けている。科学的な根拠もないし、現代の科学では人工的に操作するなんて不可能である。冷静に考えれば、誰だってフェイクだと気付く筈である。一旦陰謀論に騙されてしまった人間は、メンタルモデルのせいで自分の力だけで覚醒することは難しい。メンタルモデルが一度歪んでしまうと、正常な判断能力を喪失してしまうからだ。

 どうして人間は洗脳されてしまうのであろうか。オウム真理教の際にもそうだったように、騙されてしまうのは、けっして愚かな人間ではない。学歴も高いし教養がある人間が洗脳されてしまうのである。自分はしっかりしているから騙されないし、科学的な見識が高いと自負している。普段から慎重であり、何事にも疑い深い。そういう人こそが騙されやすいのである。客観的合理性が強くて、分析力が高い人ほど騙される。SNSで盛んに情報を収集したり発信したりする、情報に敏感な人こそが洗脳されるのである。

 高い教養と学歴を持ち、客観的合理性を持った見識の高い人なのに、何故騙されて洗脳されてしまうのかというと、根底に愛着障害を抱えているからである。誤った情報に惑わされて洗脳されてしまう人は、いつも不安と恐怖感を抱えている人である。そして、傷つきやすいHSP(神経学的過敏)を起こしている。したがって、家族やパートナーからの豊かな愛情を認識しづらくなっている。愛に飢えていると言っても過言ではない。まるごと愛してくれて、守ってくれる存在がないのである。それ故に、強烈な生きづらさを抱えてしまっている。

 強い生きづらさを抱えていて、いつも不安や恐怖感を抱えているので、人や社会を信じられなくなっているのである。それ故に、権力者や経済的優位者が何らかの陰謀を企んでいて、庶民を騙しているという情報に飛びついてしまうのだ。自分を心から信頼できている人は、不信感を持たない。ところが、自己肯定感が低くて自分を信じられない人ほど、不安感を煽られて、フェイクニュースを信じ切ってしまうのである。このような洗脳に陥ってしまった人を救うには、根底にある愛着障害を癒すしか、他に方法がないのである。

 大人になってから愛着障害を癒すというのは、非常に困難である。何故なら、愛着障害は親からの無条件の愛である母性愛が不足して起きたからか、もしくは親が過干渉や過介入したから発症したのである。親が劇的に変わらなければ、愛着障害は癒せない。しかし、頑固な親であるとか、親が高齢者になってしまった場合は、それも適わない。そういったケースでは、愛着障害を癒すのは絶対不可能かというと、けっしてそうではない。親以上に温かい愛情を十分に注いでくれて、絶対的な安全基地になってあげる存在があれば、愛着障害は癒されるであろう。そうすれば、陰謀論の洗脳から解けるに違いない。

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