私の家政夫ナギサさんとおじ恋

TBS系の火曜ドラマ枠で放映されていた『私の家政夫ナギサさん』が面白かった。視聴率は他のドラマと比較しても、ダントツの高さを誇っていたようである。「わたナギ」と略されていて、絶大の人気を誇っていたという。元々はコミックが原作のTVドラマ化だ。家事が出来ないが仕事のできる女性MR(薬品会社の営業職)が、妹から無理やり家政夫を派遣されてしまう。片づけられない女性の元にやってきた家政夫は、50歳の独身おじさん。最初は疎ましく思ったが、あまりにも完璧な掃除・片付け・料理に惚れ込むという物語が展開する。

 

そして、その家政夫のナギサさんはおじさんながらとても魅力的で、優しいお母さんといった具合。当のナギサさんも、お母さんになりたくて一流企業のMRを辞職して、家政夫になったという。深い思いやりがあって、主人公の心身を癒してくれるナギサさんに、次第に惹かれていくというドラマである。紆余曲折を経ながらも、最後にはマギサさんも主人公の女性を好きになって結ばれるという、ハッピーエンドでドラマは幕を閉じる。それにしても20歳以上も年の離れたおじさんに恋をするという、実際にはあり得ない物語である。

 

しかしながら、実際にはあり得ないことだと思っていたが、現実に多く起きていることだというから驚きだ。最近、パパ活とかじじ活という言葉がネット上で躍っているが、これは単なる恋愛ではなくて、それなりの対価を支払って相手と付き合う出会い系サイトである。しかし、恋愛の対象としてパパのような年齢の男性や年上のおじさんを選ぶ女性が増えているらしいのである。そういうTVドラマや女性向けの漫画が多いという。まさしくナギサさんのような優しいおじさまに恋をする時代なんだと、認識を改めなくてはならない。

 

恋愛対象とするなら、同年代かせめて10歳上くらいが限度だと思っていた。お金や地位・名誉のある中年や芸能人ならいざ知らず、ごく普通のおじさんに恋をするなどというのは考えられない。何故、こんなことが起きるのであろうかと考えてみた。もしかすると、ナギサさんのようにお母さんの代わりを求めているのかもしれないし、優しいお父さんを欲しているような気がする。つまり、現実の父親や母親があまりにも自分の理想とする親像ではないので、その代替対象としているのではないかとも思われる。

 

しかし、一時的な恋愛や癒しの対象、または結婚するまでの繋ぎ役なのではなくて、本当に一人の男性・人間として恋をして、結婚を望んでいるのである。つまり、若い男性にはない何かの魅力がおじさんにはあり、そういう人と一生を添い遂げようとするのだから、一時的な感情ではなく本気なのである。だとしても、20歳以上年上のおじさんに恋をして一緒に暮らしたいと言うのだから、女性側に何か事情があるとしか思えない。同年代の異性では物足りなく思うのか、若い男の精神的な未熟さに我慢できないのだろうか。

 

あくまでも個人的分析だと断ったうえだが、おじさんに恋焦がれてしまう女性は、もしかすると不安定な愛着を抱えているのかもしれない。母親から豊かな母性愛を注がれなかったか、またはダブルバインドで育てられたのかもしれない。親から過干渉を受け、支配されてコントロールを受けて育ったのであろう。だからこそ、あるがままの自分をまるごと愛してくれる、安定した愛着を持つおじさんに惹かれるに違いない。慈母観音のような包容力があるおじさんに恋をするのは、愛着障害だからであろう。そして、そのようなおじさんだからこそ、安全基地として機能してくれて、不安定な愛着が癒されるに違いない。

 

私もあらゆる家事をほぼ完璧にこなせるし、和洋中の殆どの料理だって出来る。手前味噌だが、レストランよりも美味しい料理だと評価されている。簡単な日曜大工もこなすし、電気設備・給排水設備の修理もする。庭仕事や剪定、草刈りもする。カウンセラーやセラピストとしても実績があり、話題が豊富で話し相手にすれば退屈させない。ナギサさんのような家政夫として、立派に勤まるような気がする。とは言いながら、独身でもないし65歳の高齢なので、残念ながらナギサさんとは違い、恋愛や結婚の対象にならないのは確かだ。(笑)

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