休職者の職場復帰が実現するには

メンタルで休職している社員・職員が非常に多い。うつ病や双極性障害などの気分障害を起こして、職場に行けなくなってしまうケースが殆どである。もし自営業であるならば、休業せざるをえなくなってしまう。その原因は、職場における人間関係にあると言われている。さらに、本人の気質や言動にも原因があると見ている関係者が多い。中には明らかなパワハラやセクハラ、またはモラハラなどの被害が深刻な故に、メンタルを病んで休職や退職に追い込まれてしまっている社員・職員が多いのも実情だ。

休職している人の中には、あまりにも酷い仕打ちを受けて、パニック障害やPTSDになってしまい、ひきこもりの状態になってしまっている社員・職員も多いらしい。こうなると、職場復帰が難しいばかりか、社会復帰さえ困難になってしまう状況になることが多い。このような状況になってしまった社員・職員をどのようにして職場復帰させるか、管理者にとって悩ましいことである。大企業であれば専門のセラピストを雇用して対応したり、復帰に向けた専門施設を利用して復職プログラムを実行したりして、復帰支援をしている。

しかし、残念ながら中小企業や行政機関は、そのような至れり尽くせりの手厚い復職支援策をしてはくれない。中でも休職者が多い教職者に対する復職のための支援は、学校においても教育委員会においてもまったくない。教職員が休職したり離職したりするのは、まったく自己責任と捉える傾向がある。ベテランの教職者を育てるのに、どれほどの時間と費用がかかっているのか知らない訳でもないだろう。復職できないままの休職者を放置するということは、国として、また教育界として多大なる損失ではないだろうか。

メンタルによる休職から完全に職場復帰するのは、かなり難しいことだと認識されている。ましてや、数か月に及んだ長期休職者が以前のように元気で働くことはまず皆無と言ってよい。まず、メンタル疾患や各種障害が医学的治療によってその症状が和らぐことが極めて少ないという事情がある。また、休職してしまう背景が職場環境にあるとすれば、休職前の職場に復帰するのは難しいと言える。そして、職場復帰ばかりか社会復帰さえできなくて、ひきこもりの状況に追い込まれてしまうケースも少なくない。

そんな休職者への職場復帰支援策が、例外的に見事に成功するケースがある。それは、愛着アプローチという手法を選択して実施した場合である。この愛着アプローチというのは、傷ついてしまった愛着を癒すことである。または不安定な愛着を安定した愛着に戻す作業でもある。傷ついた愛着や不安定な愛着を抱えてしまうことを愛着障害と呼んでいる。メンタルによる休職者のほとんどが愛着障害を抱えている。そして、この愛着障害が愛着アプローチによって癒されることで、メンタルも改善されて職場復帰が可能になるのである。

職場復帰支援は、休職している当事者だけに施されるのが通常であるが、愛着アプローチは当事者だけでなく、その家族にも実施されるケースが多い。愛着アプローチが劇的に効果を上げるのは、当事者の母親に実施した場合である。愛着障害になる原因が、親と子の関係性にあるのだから、当事者である子だけでなく親にもアプローチするのは当然であろう。とりわけ親子の絆の深さや豊かさが大切なのは、母子のそれである。母親と子どもとの関係性が非常に良ければ愛着障害になりにくいし、メンタル障害になることはまずない。母親が子どもの安全基地(安全で心から安心できる守り本尊)となっていれば、メンタルが安定しているし、どんな苦難困難も乗り越える勇気を持てるのである。

愛着アプローチにより、母親の安全基地としての機能を取り戻すことができる。愛着アプローチを支援者(カウンセラーorセラピスト)が適切に母親に実施すれば、劇的な効果が現れる。この適切な愛着アプローチを実施できる支援者は、優秀なメンターでなければ効果をあげることができない。適切な共感的メンタライジングや認知的メンタライジングを駆使して、母子の関係性を良好で豊かな愛が溢れるものに修復することが出来たら、愛着障害は克服できる。愛着障害を乗り越えることが出来たら、メンタル障害は改善されるし、職場復帰も可能になる。ところが、職場復帰支援が母親に対してまで実施されるケースはないし、メンタル障害を起こした当事者の母親への積極的アプローチがされることは少ない。医学的アプローチだけでなく愛着アプローチも検討してみてはどうだろうか。

※「イスキアの郷しらかわ」では、愛着障害についての研修を実施しています。そして、愛着障害を乗り越える愛着アプローチのやり方についてもお伝えしています。どうして愛着障害が起きてしまうのか、その愛着障害をどのようにすれば乗り越えることが出来るのかを丁寧に説明します。まずは、問い合わせフォームからご相談ください。

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