問題社員を見分ける採用面接の質問

 国を代表する大企業やメガバンクなどで、驚くような不祥事が起きている。メガバンクの貸金庫の中の現金や貴金属が、ベテラン行員により窃取されていたというニュースには驚いた。採用時の面接は厳しいし、本来はしてはならない身元調査も、厳格に実施している筈だ。それなのに、こんな犯罪に手を染めてしまう社員・行員を採用してしまうなんて、人を見る眼まで企業の人事部社員は失ってしまっているのか。ましてや、役員だって最終面接には立ち会う筈なのに、見落とすとは何という大失態であろうか。


 民間企業だけではない。行政職員である公務員の不祥事だって後を絶たない。子どもを健全に育てる立場にある教職員が、子どもに対して暴言・暴力を振るうニュースは枚挙に暇がない程だ。陰惨な性加害を起こす教師も数多いし、校長などの管理職でさえ性加害事件を起こす始末だ。昇任・昇格試験の杜撰さが際立つ。司法警察官だけでなく、検事・判事の不祥事が多発するに至っては、採用面接での的確な人物判断をできる採用面接者がもはや存在しないということの結論に至る。人の本質を見抜く眼を持つ人がいなくなったということだ。

 このような事態に陥った要因のひとつが、採用時における人権尊重の扱いである。人権をあまりにも意識するあまり、家族構成・家族の職業・出自・政治信条・信仰などを聞いてはならないと自主制限をしてしまう企業や行政が増えたのである。確かに、そういった人権を侵害してしまうかもしれないグレーゾーンの質問は、すぐにSNSで叩かれてしまうので、控え勝ちになるのも仕方ない。本人の能力や主体性・自発性・自主性・責任感・チャレンジ性についての質問なら問題ないが、性格や人格を問うような質問は避ける傾向にある。

 しかしながら、性格・人格・価値観・哲学・内発的動機度・チャレンジ精神などは、職業人としてはとても大切な要素である。それを明らかにして採用しないと、やがて活躍出来ないようなハズレ職員を採用してしまうリスクがある。ましてや、正義感・倫理観・慈愛・慈悲・博愛の心がない者を採用したら、とんでもない悪事を働く職員になってしまう。どうにかして、採用時の試験や面接において、それらの要素を確認したいのである。そういう採用時のチェックがなおざりにされて来たから、とんでもない悪事を働く職員が増えたのである。

 それでは、具体的にどんな質問をすれば人権に抵触せずに、正しい人物像を明らかに出来るのであろうか。その質問は実に簡単であり、この質問に対する応答を確認すれば、不祥事を起こす職員は排除することが可能だ。それは、このような質問をすればよい。「あなたと親や家族との関係性は良いですか?それともあまり良くないと感じていますか?➀とても良い関係性だ➁ありふれた普通の関係性だ➂あまり良い関係性だと言えない、の三択で答えてもらうことで解る。この三つの選択肢で答えてもらえば、問題になる職員は明確になる。

 まず、➀の親との関係性が極めて良好であると答えた人物なら、身元は間違いない。何故なら、家族の関係性がすこぶる良好であるなら、不祥事を起こすことは絶対にしない。➂の親の関係性が良くないという人物は、絶対に採用してはならない。自分の利益の為に平気で嘘をつくし、犯罪をすることに躊躇しない。➁の普通も同じで、採用してはならない。親や家族の関係性がすこぶる良好で、強い絆で繋がっているならば、不祥事を起こせば家族に迷惑が及ぶこと必定である。家族を大切に思う人は、罪を犯すことは絶対にしないものだ。

 もう一つ、出来得るならこんな設問をすればよい。あなたは何の為に働くのか?働くうえで大切にしている価値観は何であるのか?と質問してみればよい。会社や企業の為に働きたい、お金の為に働くと断言し、出世して地位や名誉を得たいと答えるような輩は、採用してはならない。そういう職員は、お金の為に平気で嘘をつくし、仲間を裏切ることに躊躇しない。お金や地位名誉の為なら、法律だって無視する。世の為人の為に働きたい、仕事を通して社会貢献したいという人材を雇えば、絶対に不祥事は起こさない。ただし、本心からそう言っているのかどうかは見極める観察眼が必要だ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA