偽情報によって政治が捻じ曲げられる

 インターネット上の情報を見ていると、陰謀サイドによって善良な国民が騙されているという記事がこれでもかとアップされていて、それを信じた人々がさらに拡散している。SNS、YouTube、ライブ配信などに多くの陰謀論者がこれでもかというくらいに情報を開示している。殆どの陰謀情報が、科学的に正しいという根拠に基づいた情報を掲載しているし、社会的にも著名な人が、その情報を肯定しているのだと主張している。そして、写真や動画も数多く添付されている。これを見た誰もが正しいと思わせてしまう情報なのである。

 これらの情報は、驚くことに陰謀を働いている組織や企業内に、実際に所属していたという人物からのリーク情報だとも主張している。各種のワクチンに関する陰謀情報、子どもを誘拐して性的虐待をしたり脳の松果体を採取したりしているという驚くような陰謀情報などが流され続けている。それだけではない、政界や芸能界で活動している人々の殆どがゴムマスクを被っている偽者だと主張している。王室や皇室の人々も偽者であるとも言っている。それが真実だと言わんばかりに、証拠の写真や動画を大量に掲載している。

 陰謀があると信じて、その陰謀の情報を積極的にネット上に拡散している人を陰謀論者と呼んでいる。陰謀を拡散すれば、陰謀サイドにいる人たちに圧力をかけて、陰謀を少しでもくい止められると考え、まるで正義の味方だと言わんばかりに頑張っている人が多い。その為に、陰謀論者たちは少しでも新しい陰謀の情報を仕入れたいとネットサーフィンに余念がないし、陰謀論者どうしが親近感を持ち仲間として認識し合っている。ネットで仕入れる情報にはアルゴリズムが働き、フィルターバブル機能により情報の極端な偏りが起きてしまう。

 GoogleやYahooの検索サイトで情報収集するのであれば、偏った情報にはなりにくい。ところがYouTubeやSNSによる情報収集をすると、エコーチェンバー機能とフィルターバブル機能により、フェイクニュースに騙される可能性が高い。自分たちは正しいのだと思い込むことにより、真実の情報から余計に遠ざかってしまうのである。自分たちの受ける情報に恣意的な偏りはないのか、フェイクニュースではないのかと、常に謙虚でニュートラルな心というものが必要である。最初から色眼鏡をかけてSNSの情報を信じてはならないのだ。

 これらの陰謀論の偽情報が、それを妄信する人たちの間だけで留まっているのなら、まだ許されるのであるが、これが政治に影響を与えるというならば看過できない大問題である。兵庫県知事選挙では陰謀論も含めたフェイクニュースが広まってしまい、誤った情報によって落選してしまった候補者がいた。その反動で、とんでもない人物が当選してしまうという事態を引き起こしてしまった。米国の大統領選挙においても陰謀論の偽情報が影響して、トランプ氏が当選した。クリントン氏やハリス氏は偽の陰謀論情報で沈んでしまった。

 東京都議選においても偽の陰謀論情報が影響して、選挙結果が予想と反した結果になった事例が多数ある。国政選挙においても、陰謀論情報によって国民は騙されて振り回されている。今度は参議院選挙においても、陰謀論のフェイクニュース情報が拡散しているのである。フェイクニュースによって国の政治が捻じ曲げられようとしているのだ。SNSやYouTubeの情報は、正しいかどうかのチェック機能はまったく働いていない。だから、フェイクニュースでもその情報が止めどなく拡散してしまい、その情報を信じた人々は投票行動を変えてしまうのだ。

 謙虚で素直に物事を正しい判断力を持って洞察すれば、YouTubeやSNSの情報をまるごと信じるようなことをする筈がない。ところが、元々不安や恐怖感を抱えている人たちは、陰謀論を簡単に信じ込まされてしまうのである。何故なら、正常な判断をすることを可能にする前頭前野脳と海馬が萎縮しているか破壊されているからである。この部分の脳が正常に働かないと、不安を掻き立てるような嘘を信じてしまうのである。故に、陰謀論のネット情報をずっと見続けていて、依存状態になっているのである。ネット依存症の若者たちは、益々不安が増大してしまい、不登校やひきこもりに陥るのである。

※世界の人々を不安や恐怖に陥れて、心身の病気を抱えてしまう人々を大量に生み出して、国民を駄目にしているのが陰謀論者たちです。ネットに依存させて、不登校やひきこもりの若者、メンタル疾患の人々を大量に創出しています。しかし、陰謀論者にその根本原因はないし責任はないのです。彼らもまた騙されているに過ぎないのです。言わば被害者なのです。多くの人々を不幸にしてしまうフェイクニュースを垂れ流すのは、もう止めませんか。

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