PTSDは自分で癒せる

PTSD(心的外傷後ストレス症候群)は、一度なってしまうとなかなか離脱することが出来ず、長い期間に渡り苦しめられると言われている。愛する家族を震災や大事故で失った際に起きやすく、ましてや自分が助けることが出来たのにも関わらず、助けられなかったというようなケースは重症化しやすいという。兵庫淡路島の大震災や東北大震災で家族や愛する人を亡くされた方で、PTSDになられた方が多かったのではないかと思われる。また、予想以上のあまりにも悲惨な出来事に遭遇してしまい、自分の生命が脅かされるような体験をしても、重症のPTSDになりやすいとも言われている。

また、PTSDになりやすいのは、犯罪被害者やその家族である。さらに、公共交通機関を利用している時に事故に遭ってケガをしたような場合もPTSDになりやすい。交通事故のもらい事故も同様である。何故かというと、自分にはまったく非がなくて、理不尽な原因で被害を受けたからであろう。自分にある程度責任や原因がある場合は、この失敗を二度と起こさないように注意すれば、事故再発は予防できる。しかし、不合理な原因や理不尽なことで被害者になるような事件事故は、自分の力では予防できない。したがって、また被害者になるのではないかという不安感や恐怖感はなかなか消し去ることができないのであろう。

ところで、PTSDになりやすい人となりにくい人がいる。同じような辛い体験をしたとしても、立ち直りが早い人といつまでもショックを引きずる人がいる。または同じように理不尽な目に遭って被害者になっても、まったく気にしない人もいれば、不安感と恐怖感がいつまでも消え去らず、PTSDになってしまう人もいる。これは何故かと言うと、おそらくは脳内ホルモン、つまり脳内神経伝達物質が分泌されている量の差ではないかと思われる。PTSDになりやすい人は、オキシトシンやセロトニンの分泌量が少なく、ノルアドレナリンの分泌がそもそも多い人ではないかと思われる。

この辺に、PTSDを和らげるヒントがありそうだ。つまり、オキシトシンとセロトニンの分泌量を増やし、ノルアドレナリンの分泌量を抑制すれば、不安感や恐怖感を払拭することが可能になり、PTSDを癒せるのではないかと思われる。セロトニンやオキシトシン、ノルアドレナリンなどの脳内ホルモンを正常に分泌するには、腸内環境整えるのが良いと言われている。腸内細菌の善玉菌が増えるような食生活が良いだろう。食物繊維の多い野菜や海藻を食べ、発酵食品を摂るのがよい。食品添加物の入った食品は避け、伝統的な和食を勧めたい。そうすれば、交感神経のバランスが取れるし、脳内ホルモンは正常になり、PTSDを和らげることに繋がる。

PTSDを自分で癒せる心理療法もある。それはマインドフルネスというコーピングである。抱え込んでいる心的外傷に心が支配されているから、いつも苦しんでいる。考えないようにすればするほど、そのトラウマが自分の心に重くのしかかる。だから、少しの時間でもいいから、この心的外傷を忘れることが出来たら、人間の脳は活性化する。しばしの時間であっても、トラウマの思考を停止させることで、自分でその解決に向かって進めるのである。言い換えると、自分の心をトラウマの記憶が支配する限り、他の有効な解決策を考えられないが、トラウマを一時的に手放すことが出来たら、冷静に判断できるようになるということである。その方法がマインドフルネス、つまりは他の思考で心をいっぱいに満たすことで、トラウマの記憶を停止させる方法なのである。

勿論、マインドフルネスでトラウマの記憶を完全に消し去ることは不可能だ。しかし、トラウマの記憶を右脳から左脳に移し替えることは可能である。マインドフルネスを実践して、冷静に自分を見つめることが出来て、トラウマの記憶を客観的に観察すると可能になる。トラウマの記憶が右脳にある時は、悲しい、苦しい、辛い、憎い、怒る、そういうマイナスの感情と共にある。だから冷静にしかも客観的に観察できないので苦しむ。ところが、何度もマインドフルネスをすることで、自分の記憶を右脳から左脳に移し替えられる。そうすると、トラウマの記憶に対する不安感や恐怖感も和らげられるのである。マインドフルネスだけでなく、適切なカウンセリングも同じように右脳から左脳に記憶の移し替えができる。ブログや日記を書くことでも可能だ。PTSDは自分でも癒すことが出来るということである。

 

※イスキアの郷しらかわでは、PTSDを自分で癒す方法をレクチャーしています。食生活もそうですが、マインドフルネスの実践法、右脳から左脳へのトラウマ記憶の移し替え方法、不安感や恐怖感を捨て去る認知行動療法、様々な実践編をお伝えします。これは、ストレス解消法にも通じます。なお、PTSDに苦しんでいらっしゃる方を、メッセージのやり取りでもある程度癒すことが可能です。是非、お問い合わせをしてください。

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パニック障害の原因と対策

パニック障害は、なかなかやっかいな精神障害である。薬物療法によってある程度症状は抑えられるものの、完治するには長い年月を要するケースが多い。中には、完治することなくずっとパニック発作に苦しめられている患者も少なくない。緊急避難的に薬物療法に頼ったとしても、完治するためには適切な心理療法が必要だと思われる。パニック障害の原因は、完全に解明された訳ではなく、通称脳内ホルモンと呼ばれる脳内神経伝達物質の分泌異常だと推測されている。

関係している脳内ホルモンは、次の三つだと言われている。ノルアドレナリン、セロトニン、GABAであり、そのうちノルアドレナリンが過剰に分泌されることが一番影響しているらしい。セロトニンとGABAの分泌は少なくなるという。何故、ノルアドレナリンが多くなりセロトニンが少なくなるかというと、偏桃体が過剰に興奮するからだと推測されている。海馬などの大脳辺縁系の異常も指摘されている。つまり、大脳辺縁系などの脳が誤作動することによるものではないかと考えられている。

何故、脳が誤作動を起こすのかと言うと、自分で処理するのが不可能な急激で巨大なストレスがもたらされたからではないかと思われる。脳のシステムは複雑である。乗り越えることが不可能な強大なストレスやプレッシャーにさらされると、自分の心身を守るために防護システムを作動させる。ところが、その防護システムというのは両刃の剣であり、その防護システムが暴走してしまい、過剰反応、いわゆる誤作動を起こすらしい。これが、パニック障害などの精神障害を起こすシステムだろうと推測されている。

さて、パニック障害を乗り越えるには、この誤作動を正常に戻してあげれば良いのだが、これはなかなか難しい。しかし、けっして不可能ではない。まずは、脳内ホルモンの異常分泌を和らげる方法であるが、腸内環境を改善することで可能となる。パニック障害を起こしやすい人、またはパニック障害になった人の食生活は乱れていることが多い。自律神経のバランスも崩れて、交感神経が異常に興奮しやすくなっている。野菜や海藻が中心の食事、それも食物繊維が豊富な食材を利用した食事を摂るとよい。特に発酵食品が最適である。乳酸菌、特にビフィズス菌などは善玉菌と呼ばれている有用な腸内細菌である。

肉類はあまり摂らないほうが良いと言われている。腸内細菌の悪玉菌を増やすし、自律神経の交感神経を興奮させやすい。肉類を常時大量に取る人は、どうしてもキレやすくなる。粉食を避けて粒食を推奨したい。パンや麺類はなるべく摂らずに、米食中心で伝統的な和食を勧める。特に悪いのはカップ麵である。ジャンクフードやファストフードは避けたい代表的な食品である。添加物が多く入った惣菜や加工食品も避けたい。お酒は、飲み始めの時間は交感神経の副交感神経を優位にするが、2時間を過ぎると逆に交感神経を興奮させてしまう。出来たら、毎日飲むような習慣性の飲酒は慎みたい。

最近になってパニック障害に影響する新たな脳内神経伝達物質が注目されている。それは、幸福ホルモンや安心ホルモンと呼ばれているオキシトシンである。このオキシトシンが不足すると、不安や恐怖感がマックスになりやすい。オキシトシンというホルモンは、別名愛情ホルモンと呼ばれ、愛情不足になると分泌されなくなる。したがって、豊かな愛を実感することで増える。しかも、愛を体感することが必要である。愛する人とのスキンシップやハグ、または手をつなぐという行動がオキシトシンを増やす。それ以上の激しい愛の行為もお勧めである。さらには、見返りを求めないボランティアや市民活動もオキシトシンを増やす。このボランティアは、セロトニンも増加させるから一石二鳥である。

パニック障害になった人は、どうしても将来に対する不安が大きい。何がどうのということではなく、漠然とした未来への不安がある。その不安をないことにしたくて、考えたくないと封印するケースが多い。実は、これが逆にやっかいな突然の発作を起こすのである。本当は、この不安に対して逃げずに向き合い、不安を認め受け容れることが必要なのである。その為には、マインドフルネスという手法を利用したストレスコーピングや、適切なカウンセリング支援が必要であろう。いずれにしても、パニック障害はライフスタイルを抜本的に変えて、認知傾向を変化させなければ乗り越えることが出来ない。逆に言えば、これが実施できたらパニック障害を乗り越えられるということである。

 

※イスキアの郷しらかわでは、パニック障害の方々に対するサポートをしています。まずは数日間イスキアの郷しらかわに宿泊して、食生活などのライフスタイルを抜本的に変えます。その間、ストレスコーピングの方法や認知行動療法の仕方を学びます。マインドフルネスの実践もします。是非、ご利用ください。まずは問い合わせフォームからご相談ください。

インフルエンザは予防できる!

この時期、毎年インフルエンザが猛威を奮う。幼児と高齢者は特に注意が必要だと、どこのマスメディアも注意喚起をしている。持病を持っていて体力のない高齢者は、それこそインフルエンザは命とりにもなり兼ねない。だから、高齢者の方々は予防注射を受ける人が多い。ところが、予防注射を毎年受けているのに、どういう訳かインフルエンザに罹る人がいる。ましてや、中高生や青年であってもインフルエンザに毎年のように罹患する人がいるのだ。一方、インフルエンザの予防注射なんて一度も受けていないのにも関わらず、インフルエンザに罹ったことがない人がいる。

どうして、こんな違いが出てくるのであろうか。実は私も、生まれてこのかたインフルエンザに罹ったことがないのである。それも予防注射は絶対に受けない主義だ。ましてや、重い症状の風邪にも罹ったことがなくて、風邪のせいで学校や会社を休んだためしがない。実は、こういう人が世間には意外と多いのである。反対に、日頃は頑健な身体を持っているのに、しょっちゅう風邪を引きやすく、インフルエンザに毎年罹っている人も多いのである。これはどうしてであろうか、実に不思議なことである。

医療関係者は、このような違いは個人差によるものだと言っている。その個人差とは、簡単に言うと免疫力の違いである。自己免疫力の個人差があり、免疫力の高い人はインフルエンザには罹らず、免疫力の低い人はワクチンを接種したとしても、インフルエンザに罹ってしまうし、重症化しやすいというのである。免疫力の高い人は、例えインフルエンザに罹ったとしても、殆ど症状らしいものも出ずに治ってしまうという。それじゃ、予防ワクチンを打つのは止めて、自己免疫力を高める努力をしたほうが確実ではないかと、誰でも思う事であろう。

自己免疫力を限りなく高めることが出来たら、インフルエンザだけでなく他の重篤な疾病にもならないし、健康で長生きできるのだ。これは、無駄な医療費や介護費も削減できるから、最高の社会貢献ではないか。どうしたら自己免疫力を高められるのかと言うと、実に簡単である。5つの方法がある。①腸内細菌を正常にする②骨を刺激する運動と心肺機能を高める運動をする③身体を冷やさずに体温を高める④ストレスを溜めずに解消する⑤身体を酸化させない生活→これだけを守って生活すれば、限りなく自己免疫力は高まるしアレルギー疾患や免疫異常にもならない。私はこれを実践しているから病気知らずだ。

①腸内細菌を正常にするには、やはり健康的な食生活が大切である。酒とたばこ、そして化学薬品や食品添加物を摂取しない。野菜中心の食生活で、ジャンクフードやファストフードは食べない。肉類や砂糖類はなるべく摂らず、発酵食品を多く取る。食材はなるべく地産地消を心掛け、旬のものを利用する。②骨を刺激する運動は免疫力を高めるので、負荷のかかる歩行や走行、階段や坂道を上り下りする運動が良い。心肺機能を高める運動と共通する運動というなら、ストレス解消にもなるトレッキングや登山がベストだ。

③身体を冷やさず体温を上げる為には、体温を上げる食事が良い。根菜類や冬野菜を活用した食事が体温を上げる。入浴はシャワーでなく、毎日必ず浴槽にゆったり浸かる。冬は腹巻をするし、ネックウォーマーやレッグウォーマーを利用する。④ストレスを溜めないようにするには、怒りや憎しみ、さらには妬みや嫉みを持たないことである。その為には、相手の尊厳を認め受け容れ、自分の思い通りに他人や身内を支配するとか制御しようとしないことだ。寛容と受容を無理なく出来る精神性を持たなくてはならない。さらには、ストレス解消の趣味やスポーツをするのもよい。マインドフルネスを心掛けることもよいだろう。

⑤身体を酸化させないようにするには、まずは抗酸化の働きがある飲食物を摂取することである。マーガリンやショートニングは絶対に摂ってはならない。水は消毒薬の使用されていないものを使用し、殺菌剤や漂白剤を使用した食材を避けることである。身体に直接触れる物も、殺菌や抗菌を謳った製品も避ける。シャワーには消毒剤を浄化するフィルターを使うか、一度湯舟に浸かってから身体を拭き上げるとよい。塩素は身体を酸化させるから、循環させて塩素消毒する温泉やプールも避けたほうがよい。

このように、これらの5つの自己免疫力を高める努力をしていれば、インフルエンザには罹らない。もしインフルエンザに罹患しても、症状が軽くて知らないうちに治る。殆どの家族が毎年インフルエンザに罹っているのなら、それは間違いなく食事の問題である。食事を徹底して野菜中心にして、手作りで添加物の入らない健康食にするとよい。パンや麺類は避けて、米食にしたらいい。インフルエンザに罹らないばかりか、アレルギーも改善するし、自己免疫疾患も寛解する。メンタル面でも元気になり、気分障害もよくなる。病気知らずの生き方が可能になる。

 

※イスキアの郷しらかわでは、インフルエンザに罹らないライフスタイルを確立するための支援をしています。心身の病気から離脱する食生活と運動などを、実際に体験してもらいます。また、ストレス解消のコツを、精神論ではなくて科学的な手法を用いて伝えています。インフルエンザに毎年罹っている方、お子さんが病気がちな方、是非ご活用ください。

禅寺の修行でアレルギーが治った?

アレルギー患者が禅寺で修行すると、その辛い症状が治まってしまうという驚きの結果が現れているという。その注目されているお寺とは、神奈川県川崎市鶴見にある曹洞宗の大本山總持寺である。ここでは若い修行僧である雲水が日々厳しい修行を続けている。禅寺の朝は早い。早朝3時から起きて座禅やお掃除などのお勤めをする毎日である。質素な食事と厳しい修行は、贅沢な食生活を送ってきた若者にとっては、相当な苦難の日々であろう。しかし、何週間かその辛い修行を続けているうちに、アレルギー症状が緩和されるという。個人差はあるものの、徐々に症状が和らいできて、しまいには殆どなくなるというから不思議である。

三大禅宗のひとつである曹洞宗は、道元禅師が始祖とされる仏教の宗派である。福井県に大本山永平寺があり、能登にも總持寺祖院がある。石川県能登の總持寺が消失したのをきっかけにして、現在の鶴見に建立されたのが大本山總持寺であると伝えられる。禅寺の食事は、ご存知のように精進料理である。野菜と胡麻豆腐、そしてごくわずかなお粥だけである。成年男子が必要とされるエネルギー量にはほど遠いカロリー量だという。無用な外出は禁じられ、食事の他におやつや菓子などは食べられない。この精進料理こそが、アレルギー症状を緩和してくれる救世主ではないかと見られている。

精進料理はそれこそ、ゴボウ、大根、ニンジン、青菜などの繊維質の豊富な野菜と胡麻豆腐、そして米が原料である。肉、魚は摂取できない。この精進料理の食物繊維がアレルギーを治してくれるのではないかとみられている。最近になって、さらに進化した最新医学研究によって、腸の働きがアレルギー症状を軽減してくれることが判明してきた。腸内細菌が免疫を正常にしてくれるらしい。アレルギー疾患や免疫異常が最近特に増えているのは、腸内細菌が異常になっているからではないかというのである。

最新の医学研究によって、腸内細菌の中のひとつクロストリジウムという菌が注目されている。このクロストリジウムという菌が少ないとアレルギー疾患や免疫異常を起こしやすいということが解ったからである。このクロストリジウム菌が少ないと、免疫を制御する働きを持つ制御性T細胞というものが作られなくなる。そうすると、免疫細胞が暴走してしまい、免疫異常を起こすというメカニズムがある。この制御性T細胞は、通称Tレグと呼ばれる。Tレグが作られないと免疫の暴走が止められないというのである。

実は、アレルギー疾患の患者さんと免疫異常の疾患を起こした患者さんの便を検査したところ、共通していたのはクロストリジウムという腸内細菌が殆どなかったという事実である。さらに驚いたのは、修行前にはクロストリジウム菌が少なかったアレルギーを持つ雲水たちが、驚くことに修行後はこのクロストリジウム菌が増えていたのである。つまり、クロストリジウム菌が精進料理によって増えて、免疫を制御するに充分なTレグが作られたということが検証されたのである。それによってアレルギー症状が改善したのである。

何故、こんなにもアレルギー疾患や免疫異常の疾患が増えたかと言うと、食事の欧米化と食生活の乱れであろう。自己免疫疾患と呼ばれる、リウマチ、膠原病が中高年女性に増加している。免疫の暴走は、クロストリジウムの減少が起きて、Tレグが作られなくなったからだということが判明した。腸内細菌を正常にすれば、自己免疫疾患だって良くなる可能性があるという喜ばしい情報がもたらされたのである。それじゃ、精進料理を毎日食べたら、アレルギー疾患と免疫異常の疾患が治るかと言うと、そう単純なものではないだろう。他の食生活や生活習慣、またはストレスもおおいに関係しているに違いない。

雲水の修行生活では、まず便利な生活ではなくて不便を強いられ、毎日自分達で掃除して料理を作り座禅をする。修行そのものはストレスでもあるが、慣れてきてそれがクセになればストレスではなくなる。座禅は、マインドフルネスという唯識を実践するから、これもストレス解消になる。さらには、ファストフードやジャンクフード、化学薬品や食品添加物からほど遠い生活を余儀なくされる。腸内細菌が喜ぶものしか身体に入らない。こんな生活を普段からできたとしたら、アレルギー疾患や免疫異常の疾患が緩和されるに違いない。試してみる価値はあるだろう。

※イスキアの郷しらかわでは、完全な精進料理ではありませんが、それに近い健康的な食事を提供しています。オーガニックで無農薬のお米と野菜を使った自然食です。おやつも自然食ですし、回りにはコンビニもありませんから、滞在中は修行僧と同じような食生活になります。アレルギー疾患や免疫異常の疾患で苦しんでいらっしゃる方は、是非1週間程度の滞在をお勧めします。天然の山菜料理も提供いたします。親戚の者に山菜を送って食べてもらったら、アレルギーが改善されたと喜んでいました。

コレステロールを薬で下げるのは危険!

コレステロールというと、動脈硬化の原因物質だとして、健康を害する悪者として取り扱われている。高コレステロールの状態が続くと、虚血性心疾患になりやすいし、脳血管障害になりやすいと言われている。だから日本では、予防の為にメタボ検診が行われていて、高コレステロール血症の人は、コレステロールを下げる薬剤が投与されて、コレステロールを下げる治療が行われる。したがって、日本人ではコレステロールが悪者という観念が強く、特にLDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれ、嫌われ者として扱われている。

ところが、欧米人と比較すると日本人の認知症患者が何倍も多いことが判明し、その原因を探っていったところ、コレステロールを投薬によって下げ過ぎたことが原因だと突き止めたというのである。米国ではコレステロールを投薬で下げると、アルツハイマーになる人が激増したらしい。それで投薬するのを止めたという。さらに、ヨーロッパでは寝たきりになっている老人は殆どいないのに、日本人の高齢者ではかなりの高率で寝たきり老人が多いが、これもコレステロールを低くしたことが原因らしいと分かった。さらに言うと、日本人のうつ病が多いのもコレステロールが低くしたせいだというのである。いやはや、コレステロールは悪者どこか、健康を保つために大切なものではないか。

コレステロールには、HDLコレステロールとLDLコレステロールがある。HDLコレステロールは動脈硬化を防ぐから善玉と呼ばれ、一方LDLコレステロールが増えると動脈硬化になりやすいので悪玉と呼ばれている。しかし、最近の医学研究によると、LDLコレステロールが下がり過ぎると、うつ病になりやすいということが解ったのである。また、コレステロールを投薬で下げると、糖尿病になる確率が1.7倍になることも判明した。さらには、LDLコレステロールが高い人のほうが統計上長生きすることも解ってきた。そして、LDLコレステロールを下げても、心筋梗塞や脳血管疾患のリスクは減らないことも統計上明らかになったのである。

それでは何故LDLコレステロールを下げるとうつ病になりやすいかというと、セロトニンというホルモンが関係している。ご存知のようにセロトニン不足がうつ病の主要因である。LDLコレステロールは、セロトニンの受容体の細胞膜を作るという重要な働きをしている。LDLコレステロールが不足すると、セロトニンが豊富に存在しても、それを受け取って活用することが出来なくなる。だから、気分障害や不安障害が起きやすくなり、それが不眠を誘発し、重症化してうつ病になるらしい。欧米人と比較して、日本人の中高年に異常にうつ病が多いのは、コレステロールを投薬で無理に下げているせいかもしれない。

最近、数人の中高年のご婦人がコレステロールを低下させる薬を飲んでいて、何となく違和感を覚えているというので詳しく聞き取りを行った。共通している症状が、甘いものが異常に欲しくなり、ご飯を沢山食べたくなっているというのである。間食も猛烈に食べたくなるらしい。さらに、何となく不安な気持になり、不定愁訴の症状を呈しているというのである。更年期の症状かと思い、仕方ないと本人は諦めているが、これはもしかするとコレステロール降下剤の副反応ではないだろうか。人間には恒常性(ホメオスタシス)があり、女性ホルモンが少なくなるとコレステロールを増やして代用しようと働く。だから必要なコレステロールが不足すると、自然と糖分を身体が欲するのである。これではコレステロール降下剤を飲むと、糖尿病になるのは当然である。

女性は更年期になると、女性ホルモン量が低下する。女性ホルモンは免疫を高める働きもあるので、コレステロールをその代用として用いる。したがってコレステロールを自然と増やすのである。だから、中高年女性のコレステロール値が高くなるのは当然であり、むやみに投薬で下げると様々な障害が起きる。下がったコレステロール量を増やすため、無意識で過剰な糖分摂取をする。肥満と糖尿病になるのは当たり前である。コレステロール不足になり、セロトニンが取り込まれずうつ病になる。免疫力が下がり、ガンなどの重病を発症して長生きできない。コレステロールの降下剤を飲むのは慎重になるべきである。特に中高年の女性は熟慮が必要だと言える。

 

※イスキアの郷しらかわでは、様々な不定愁訴の相談を受けています。イスキアの食事は科学的にみても健康を取り戻すのに有効な、理に適ったものです。不定愁訴が何故起きるのかを含めて、どうしたらよくなるのか健康的な食事をしながら、一緒に考えてみませんか。心身の健康相談も含めて、問い合わせフォームから申し込みください。

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若さを保つ秘訣は「骨」

人体神秘の巨大ネットワークというNHKスペシャルを見ていて、びっくりした。老化を制御する働きを骨がしていることが判明したというのだ。骨は、老化をさせるか、それとも老化を防止するのかのキーマンだというのである。そんな馬鹿なと思うであろうが、最新医学はそんなことまで解明しつつあるということである。勿論、老化の原因は他にもあるが、骨がその重要なファクターとなっているとは誰も気づいていなかったが、骨に存在する骨細胞が、老化の鍵を握っていることが判明したのである。

まず骨は、記憶力の向上や低下に関係しているという。骨の細胞から出るオステオカルシンというホルモンが血液によって脳の海馬まで運ばれて、海馬を刺激する。そうすると海馬の働きが活性化するだけでなく、海馬の細胞も増加して大きくなるという。反対にオステオカルシンが分泌されないと、海馬の働きは衰え、海馬の体積も縮小するという。極端に海馬が委縮すると、認知症にもなりやすい。つまり、骨細胞が脳の老化をさせるかどうかを決めるというのである。何とも怖ろしい事実である。

さらに、骨細胞から分泌されるオステオポンチンというホルモンが、人体の各組織に送られて、免疫力を高めるのに役立っているというのだ。オステオポンチンが不足すると免疫力が低下して、ガンや生活習慣病、または重篤な感染症を引き起こすのである。それだけではない、オステオカルシンが筋肉組織に届くと、筋肉組織の細胞を増加させて、筋力アップにも寄与するらしい。さらに驚くのは、オステオカルシンが精巣に届くと、なんとテストステロンというホルモンを活性化させ、精子の生産力を向上させるというのである。こんなにも骨細胞が、人体の老化と若返りに関係しているという事実が解ったというのである。

どうして骨が人体の老化に関係しているのかというと、どうやら骨の状況によって寿命を延ばすかどうかをコントロールしているのではないかと見られる。どういうことかというと、骨の密度が低下してスカスカの状況になってくると、もう無理して長生きさせる必要がないと記憶力や免疫力を下げるのかもしれない。さらには、筋力も低下させてしまうし精力も必要ないと判断するとみられる。骨の状態から判断して、少しずつ老化させて死にむかって進ませるのではないかと推察できる。ある意味恐怖というか、残酷なシステムとも言える。

その際、オステオカルシンやオステオポンチンというホルモンを出す骨芽細胞を増やすかどうかをコントロールするのが、スクレロスチンというホルモンらしい。このスクレロスチンが骨細胞を作るかどうかのアクセル役とブレーキ役を果たしているという。スクレロスチンが多いと破骨細胞が多くなり骨芽細胞が減少する。逆にスクレロスチンが少ないと破骨細胞が少なくなり骨芽細胞が増加する。つまり、スクレロスチンが少ないと骨細胞が増えるし、スクレロスチンが多くなると骨細胞が少なくなる。

ということは、スクレロスチンというホルモンを少なくすれば、骨細胞を増やして老化を防げるということである。もし、スクレロスチンを減少させることが出来たら、若返りすることも可能になるのである。このスクレロスチンをどうしたら減少させることが出来るのかを研究したら、運動することでそれが可能になるということが判明した。その運動も、骨に対してショックを与えるような運動こそ効果が高いということが解った。つまり、歩く、走る、ジャンプする等、骨に対して負荷をかけることで、スクレロスチンが少なくなることが判明したのである。

どんなスポーツをすると効果があるかというと、ジャンプをするといえばバレーボールやバスケットボールが代表的であり、陸上競技も同様である。走って急停止するテニスやランニングも効果がある。高齢者はこんな激しいスポーツは出来ないから、軽登山、ハイキング、散歩でもよい。ただし、階段や急坂を下る時に骨に負荷がかかるのが良いので、平らな処を歩いても効果は少ない。高齢者が骨折して寝たきりになると、急激に老化するのはこのスクレロスチンが増加するからであろう。寝たきりにならないように注意すると共に、ある程度骨に負荷のかかる運動を継続して、若さを保ちたいものである。

青森県民が短命な訳

5年毎に全国の平均寿命が発表され、各県のランキングも合わせて知らされた。その中で、不名誉な短命第一位とされたのが、東北地方の最北端にある青森県である。それも2回続けての不名誉な記録となった。青森県民の平均寿命が全国で一番短いという結果であるが、驚くことに男女共に一位なのだから、ぶっちぎりの最短寿命ということである。平均寿命が短いのには県民の生活習慣に原因があると思われるが、一番はその食習慣にあると言われている。ある雑誌の記者がこの平均寿命の短さに注目し、実際に青森県に行って取材したという。そうすると、驚くような青森県民の食生活の実態が浮き上がってきたらしい。

まずは、青森県民はカップ麺がなによりも好きだという事実である。朝からスープ代わりにカップ麺を食べ、おやつや夜食にもカップ麺を食べる習慣があるという。カップ麵依存症とも言えるくらい、毎日カップ麵を食べる。なにしろ、県民一人当たりのインスタントラーメン消費量がぶっちぎりでトップだというのである。カップ麵の危険性は言うまでもない。人工的な食品添加物の塊とも言えるし、麵は短時間で柔らかくなるように薄力粉を油で揚げているから、高GI食品の代表格であるのだ。甘い缶コーヒーも多量に飲むし、菓子パンを食べる習慣も多いらしい。

また、カップ麺はかなり塩分の含有量が多い。青森県民はその塩味の強いスープを残さず飲み干すらしい。これでは塩分過多になる。しかも、カップ麺に使用されている塩は、その安価さから考えると天然塩ではなく人工的な精製塩であるから、身体に悪いのは当然である。また青森県民は、飲食店のラーメン消費量も抜群に多いらしい。そして、ここでもスープを残さず飲むのだという。ラーメンには、塩分だけでなく植物油脂も相当に含有されているし、動物性脂肪も多く、高カロリー食だといえる。

さらに青森県民の喫煙率は全国でもトップクラスであるし、毎日アルコールを飲む習慣も非常に多いという。それも多量に飲酒するので、甲種の焼酎の消費量が異常に多いというのである。推測ではあるが、アルコール依存症気味の人が多いと思われる。このように、青森県民の食生活は最悪だということが判明したのである。高塩分食、高脂肪食、高カロリー食を好み、喫煙習慣とアルコール習慣を持つ県民が多く、さらに悪いことに運動をする習慣が少ないというのである。そして、この生活習慣を悪いという認識がなく、改善しようとしないというから驚きである。

だから、メタボの人が多くて糖尿病の罹患率が異様に高いという。高血圧症、高脂血症、高尿酸血症などの疾病が多く、心臓疾患や脳血管の病気で亡くなる方が多いという。腎臓障害により人工透析を受ける人も、他県と比較しても異常に高いという。さらには、ガン疾患で死亡する人も極めて多いというのである。青森県の保健担当者も何とか生活習慣を変えようと努力しているらしいが、聞く耳を持たずということで、食習慣を変えようとしない頑固者が多いらしい。これでは、どんなに健康についての啓蒙活動をしたとしても徒労に終わるに違いない。

このように平均寿命が全国一短い青森県民の生活習慣を見て、平均寿命を延ばす為のヒントが沢山見て取れる。ますは、カップ麺は健康に良くないということ。生活習慣病になりたかったら、カップ麺を毎日食べればいい。健康になりたかったら、カップ麺は止めることだ。また、ラーメンも良くない。小麦粉、それも薄力粉は高GI食品であるし、塩分過多で脂肪分も多い。糖尿病にもなるし、高血圧症と高脂血症にもなりやすい。菓子パンも薄力粉で作るし、欧米では使用禁止処分になっているマーガリンやショートニングという危険極まりない添加物を含んでいる。こんな危険なものを食べたら病気になるのは当然だ。

多くの青森県民は、メタボと診断されるらしい。過食の習慣に加えて、高カロリー食を食べているからであろう。そのうえに、運動を嫌がるという。これでは、カロリーオーバーが続くからメタボになるのは当たり前である。運動不足は心肺機能を低下させるだけでなく、ストレス解消が出来ないので、さらにストレス解消の為に過食になるという悪循環を起こす。さらには、ストレスから喫煙とアルコール摂取の習慣を作り出す。これでは、早く死んでくださいと言わんばかりか、自殺行為に等しい。このような青森県民を反面教師にして、健康的で長生きの生活習慣を身に付けなければならない。

 

※健康的で長生きするための食習慣も含めて、ライフスタイルを変える助言・指導を「イスキアの郷しらかわ」は実施しています。何故そのような生活習慣が必要かと言う科学的根拠も解りやすく説明しますし、自ら健康的なライフスタイルに変えようとするにはどうしたらよいかもレクチャーします。喫煙習慣や飲酒習慣から脱却する秘訣も伝えます。是非、ご利用ください。健康についての相談も承ります。

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あらゆる病気を癒す特効薬「登山」

若い人たちにも登山ブームが起きているらしい。昔のような野暮ったい登山服装ではなく、洗練されていてファッショナブルな洋服に身を包んで、颯爽とした姿で登っている。トレランというスポーツ登山で、走りながら登る姿も目立つ。昔ながらの大きいザックに重登山靴に履いて、山シャツにニッカボッカ姿は見られなくなった。若い人がどんな形にせよ、登山にはまりこんでいるというのは嬉しいことである。さらに、若いパパさんやママさんたちが子どもを連れて登っている姿も微笑ましい。登山人口が増えるから、大歓迎したい。

どうして登山にこんなにも心惹かれるのだろうか。それは、あまりにもストレスフルなこの社会だからこそ、現世界から一時的にも逃れてストレス解消をしているのではないかと見られる。あまりにも生きづらいこの世の中、例え一時的でも何もかも忘れて目の前に広がる自然を満喫することで、精神的に癒されたいと思って登山するのではないだろうか。これは、心理学でいうマインドフルネスという有効的な心理療法のひとつである。気分障害が重症化する前なら、非常に効果が高いと言える。

登山は、精神疾患に有効であるのは間違いない。マインドフルネスという効果もあるが、自然との触れ合いは、間違いなく心を癒してくれる。豊かな大自然に包まれた時に、人間は自分のちっぽけな存在に気付く。登山をしていると、厳しい暑さ寒さ、雨や風に遭うこともあり、雄大な自然が人間の力ではどうにもならないことを知る。人智ではどうしようもない存在がこの世に存在することを実感し、人間は神のような自然に生かされていることを深く認識する。謙虚で素直な、ありのままに自分に還ることが出来る。そうすると、自分があまりにも傲慢で、しかも周囲の人々に対して頑なな態度をしていたと気付くのである。

各種の精神疾患になられた方々が、登山に行ける気力が残っているのであれば、無理にでも行くことを勧めたい。気分障害の方々を登山に連れて行った経験がある。何度かの登山を繰り返すうちに、徐々に心が癒されて元気になった気分障害の人が多い。心と身体は一体である。身体を無理にでも動かしていると、次第に心も動くことになる。少し身体的に厳しい登山をすることで、精神的忍耐力や柔軟性を持てるようになる。簡単に折れてしまう心でなく、どんな苦難困難に対して柔軟な心を持つことなる。精神疾患を緩和するのに、登山が有効だという根拠である。

登山は、身体的な各種疾患にも有効であると思われる。何故ならば、病は気からと言われるように、現代病は殆どが精神的な影響により起きていると言っても過言ではない。勿論、食習慣も含めた生活習慣や生活環境にも影響を受けるが、その悪い生活習慣も元を正せば間違った心が作り出したものである。生活習慣病の殆どは、ストレスや過度のプレッシャーによって生活習慣が乱れて起きていると思われる。そして、身体のネットワークの誤作動が起きて、脳内神経伝達物質や各種ホルモンの分泌異常が、血液循環も含めた体内循環を滞らせて、各種疾患が起きているということが判明してきた。

登山は長時間の負荷運動をすることで、心肺機能を高めることになる。故に滞った血液循環など体内循環を適切に調整してくれる。ガンになった患者さんたちを、富士山登山に誘って、心肺機能向上と生きがい療法をする団体もあるほどである。登山をした人なら解るが、体温を驚くほど高めてくれる。ガンは低体温で起きると言われている。ガンなどの疾病は、自律神経のアンバランスで起きる。副交感神経の活動が低下し、交感神経の異常な亢進により、各種疾患が発症することが判明している。標高の高い所は低気圧になり酸素が薄くなる。低気圧と運動負荷により、酸素摂取を少なくさせて、副交感神経が亢進する。

このように、登山は精神的疾患だけでなく身体的疾患にも有効だという科学的根拠が示されている。厚労省によって難病と指定されている自己免疫疾患などにも、有効であると推測される。さらには、パーソナリティ障害や成人の発達障害なども、登山によって症状が緩和されると思われる。あらゆる疾患を緩和もしくは完治させてくれる登山療法は、現代医療で見離されてしまった人々にも福音をもたらすであろう。病気になられた方は、是非とも登山に勤しんでほしいものである。

※イスキアの郷しらかわは、精神的な疾病と身体的疾病に苦しんでいらっしゃる方々を登山にご案内します。症状に応じた難易度の山を選択しますし、体力に応じたコースを選定します。重症の方には、登山歴豊富のアルピニストで、40年近く臨床に携わったベテラン看護師が同行します。登山ガイドは複数人が同行して、万全の体制でバックアップしますので安心して申し込みください。

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匂いの暴力は止めて!

街中ですれ違った若い女性が、強烈な香水やフレグランスの匂いを撒き散らしているのに、最近出合うことが多い。それも、近付かないうちから匂ってくる、ものすごいやつである。本人はエチケットやお洒落のつもりで付けているのであろうが、はた迷惑なものである。むせ返るような匂いに、吐き気さえ覚えてしまう。おそらく、香水を付けている本人は、嗅覚が麻痺しているのではないかと思われる。通常の嗅覚を持っている人にとっては、あんな匂いは暴力に等しい。人間にとって、嗅覚というのは無意識下に一番強い影響を及ぼすものであるから、あの強烈な匂いはPTSDにさえなりそうである。

そういえば、若い女性だけが強烈な匂いを発しているわけではない。最近は、オーデコロンを付けている男性も増えた。それも、シトラス系でなくてフローラル系やムスク系のフレグランスをプンプンさせている例も多い。絶対に似合わないと思うのだが、困ったものだ。そもそも、体臭の強い人種が、その匂いを誤魔化すために付けていたのが香水なのに、本来体臭の少ない日本人が付けるのはいただけない。自然の素材の香を焚いて、緩やかに着物にしみこませて、ふと香るようなものなら良いが、科学的に作り出した匂いは勘弁してほしいものである。

登山をしていても、オーデコロンを付けている登山者に出合うこともある。あれは、環境破壊というか自然に対する冒涜だと思う。そして、かなり危険でもある。自然界の動物や昆虫の行動を惑わすだけでなく、襲われる危険性を高める。自然の花や木々の香りを楽しむ人がいるのだということを、忘れないでもらいたい。絶対に避けてほしいことである。さらに、匂いの強い化粧品を付けて登るのも、やめてほしいものである。毎日匂いの強い化粧品を付けていると、嗅覚を麻痺させてしまうので注意が必要である。嗅覚が弱くなると、山での危険を予知する能力も低下するし、花の匂いを楽しむことも出来なくなる。

匂いというものを楽しむためには、自分自身を無臭にしておく必要がある。勿論、加齢臭やタバコ・酒の臭いなどからもフリーにしておく必要があるだろう。加齢臭はどうしようもないものだと思っている人も多いであろうが、けっしてそうではない。健康的な食事をしていれば防げるものである。最近の西洋かぶれの食事が、加齢臭を起こしているというのはあまり知られていないが、専門家はその事実を認めている。高脂肪・高動物性蛋白の食事は、間違いなく加齢臭を起こす。だから、野菜を中心にした和食が、日本人にとって相応しいのだ。登山の際に、すれ違う中高年の登山者が加齢臭を発している例が多い。あれも、臭いの暴力のひとつである。

目は、瞼を閉じるか意識して見なければいい。耳も塞げば聞こえないし、意識して聞こえないようにも出来る。味覚は食べなければいいし、触覚は触らなければいいのだ。しかし、鼻は呼吸する為に必要なので、常時塞ぐことは出来ない。したがって、匂いの暴力にいつもさらされてしまうのだ。深層意識に最も働きかける五感は、嗅覚だと言われている。したがって、脳に一番影響を与えるのは、間違いなく匂いなのである。だからこそ、香水の匂いや加齢臭を、他の人に撒き散らさないでほしいと強く思うのである。無意識下に働きかけるのだから、望まない匂いによって脳に悪影響を与え兼ねないから危険でもある。

最近、洗濯物にわざわざ匂いを付ける柔軟仕上げ剤や洗剤にわざわざ添加するフレグランス剤が、大量に売れているという。これから益々人工的な匂いが街中に溢れかえることになるだろう。本人は好む匂いだとしても、周りの人々が望まない匂いを嗅がせられ続けるのである。日本人は古来より、自然の中に漂う微妙な匂いを嗅ぎ分けられる嗅覚を持っていた。俳句、短歌を初めとして、文芸作品には匂いとか香りが重要な役割を担ってきたのである。人工的な刺激のある匂いによって本来の嗅覚が麻痺してしまい、そういう微妙な匂いや香りを嗅ぎ分けられなくなったら、日本の素晴らしい文化が廃れてしまうかもしれないのである。人工的な匂いをこれ以上増やさないようにしたいものである。

味覚異常の危険性

味覚異常の人が増加しているという。それも、自分が味覚異常だと気付かずに普段通りの生活をしているから、益々悪化しているだけでなく、生活習慣病やガンなどの疾病になる危険性が高まっているらしい。確かに、どうしたって美味しくないファストフードやジャンクフードに依存性を持っているし、便利性の高い全国展開チェーン食堂の料理を美味しいというのだから味覚異常は重症である。このままでは、塩分の強いものを美味しいと感じる人は高血圧症になり、糖分や脂肪分の多い食事しか美味しいと感じない人がメタボや糖尿病になるのは当然である。

味覚異常はさらに深刻な疾病になるリスクを持つ。化学調味料や危険な食品添加物の入った加工食品や惣菜を好むし、そんな食べ物でないと美味しいと感じなくなっている。危険な化学薬品の食品添加物や殺菌剤を毎日摂り続けると、肝臓疾患だけでなく腎臓障害などを起こしやすくなるし、悪性腫瘍も発症するという。さらには、危険な重金属の体内蓄積を起こすので、アレルギー疾患を発症しやすくなるし、腸内環境を悪化して各種身体疾病だけでなく気分障害をも発症させる危険性を持つ。このように味覚異常は心身の健康被害を起こすのである。味覚異常は大きな危険を孕んでいるのである。

味覚異常の人は、家庭で作った薄味で丁寧に出汁を取り出して作った健康的な料理を、物足りなくて好まなくなってしまう。味覚異常の人間がこれ以上増えてしまうと、日本の伝統的食文化は崩壊してしまうであろう。折角、世界遺産として和食の文化が認められたのに、それが廃れてしまうというのは実に皮肉なものである。そして、和食の食文化の退廃は、味覚異常を益々増加させるだけでなく、子孫にも味覚異常を伝えて行ってしまうのである。世代間連鎖の味覚異常は、由々しき大問題である。

どうして味覚異常になるかというと、亜鉛の不足、薬品摂取による障害、無理なダイエット、食品添加物の多い食事、ストレスなどに原因があると言われている。亜鉛不足の最大の原因は、偏った食生活であろう。さらに農産物、特に野菜に含まれている亜鉛が極端に減少しているからに違いない。土壌が極端に痩せてしまっているからだと言われている。有機農業が衰退し、化学肥料に頼り過ぎた為であろう。亜鉛が豊富な緑茶を飲まなくなった影響と、緑茶に含有される亜鉛が少なくなったせいもあろう。味覚異常が偏った食生活をさらに助長しているから、益々味覚異常が重症化していると思われる。

偏った食事、ストレスフルな生活、無理なダイエットを改善して行かないと、味覚異常は治らない。亜鉛の豊富な食材を多用した食事を摂れば、味覚異常は改善されるかもしれない。しかし、野菜には亜鉛が不足している。亜鉛を野菜で摂るのは難しい。亜鉛が豊富なものがある。天然の山菜である。畑で栽培している山菜は亜鉛不足であるが、山から採れる天然の山菜には亜鉛が豊富に含有されている。亜鉛が特に多いのが、通称コゴミと呼ばれるクサソテツである。このコゴミという山菜はクセもなく美味である。食物繊維も豊富であり、ダイエット効果もあるし、腸内環境を改善する。

このコゴミという山菜は、山深くて残雪が多い所で立派なものが育つ。奥会津は特に立派なコゴミが出る。毎年、コゴミを採取しに奥会津に行っている。採れたコゴミをアレルギーの人に食べさせているが、アレルギー症状が治まるという。腸内環境が良くなる影響ではないかと思われる。更年期の人にコゴミを食べさせると症状が弱まる。亜鉛は性ホルモンを正常にするからであろう。他の山菜も沢山摂れるので、乾燥させて保存したり塩蔵したりする。これは、会津の知恵であり、素晴らしい食文化である。このように、山菜を豊富に摂れば味覚異常は改善するかもしれない。

偏った食生活を改善するには、長年の食習慣で溜まった毒素を排出するしかないと思われる。味覚異常は自然栽培の微量元素が豊富な野菜と玄米を、数週間に渡り摂取すると非常に良くなることが実証されている。数週間が無理ならば3日~4日でも効果がある。それまで、イライラしていた感情が治まると共に深い睡眠が取れるようになる。それに農業体験や自然体験で運動すると、デトックス効果はさらに高まる。味覚異常を治すには、グリーンツーリズムが最適である。味覚異常を感じている人、またはもしかして味覚異常ではないかと思っている方は,自然農業の農家民宿に宿泊滞在をしてはどうだろうか。

 

※イスキアの郷しらかわは、自然栽培のお米と野菜を沢山使った料理を提供しますから、微量元素が豊富に摂取できて味覚異常が改善します。また春から夏にかけては、亜鉛が豊富なコゴミを含めて山菜をたくさん提供します。味覚異常は勿論のこと、体調不良も驚くほど改善します。気分障害も改善することでしょう。是非、ご利用ください。申し込みと問い合わせは、下記の問い合わせフォームからお願いします。ご相談も承ります。

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