現代人が睡眠障害を起こす本当の訳

 何らかの仕事に就いている人に、睡眠に何かトラブルを抱えているかというアンケートを実施したところ、80%以上の方が「はい」という回答をしたとの驚くような結果が出たという。一番多い睡眠トラブルは、途中覚醒だとのこと。一度目覚めると寝付けない人が多いらしい。または、なかなか寝付けないとか眠りが浅くて、翌日に熟睡感を持って目覚めることができないという。職場で、またはプライベートでの人間関係のストレスが多いし、仕事のプレッシャーがのしかかっている影響があるようだ。

 現代人の睡眠の質が低下しているというのは間違いがないようである。現代の仕事は、パソコンやスマホなどのIT機器なしでは完遂できない。IT機器を自由自在に使いこなすことが出来ればいいが、どちらかというとIT機器に振り回されているという実感を持つ人が多いだろう。パソコン・スマホ・TVの画面にはブルーLID照明が使用されているので、視神経が異常に刺激されて、脳が興奮状態に陥り睡眠障害が起きているとも言われている。または、腸内環境を悪化させる食習慣や生活習慣の劣化が睡眠障害を誘発しているらしい。

 それにしても、日本のビジネスパーソンの8割以上の人が睡眠障害を抱えているというのは、考えられない事態である。いくらIT機器による影響やストレス社会だとしても、さらには食習慣を含めた成果習慣に問題を抱えていたとしても、こんなにも睡眠障害を起こしている人が多いというのは異常であろう。そう言えば、睡眠改善のグッズ(マット・枕等)やサプリメントの売り上げは年々増加の一途だそうである。現代日本は不眠社会と言っても過言ではないみたいである。こんなにも睡眠障害に喘ぐ国家も珍しいであろう。

 不眠は、メンタルの不調に発展しやすい。うつ病などの気分障害は、不眠から始まることが多いのである。うつ病を抱えている人の殆どが深刻な睡眠障害を起こしていると言っても過言ではない。睡眠障害は、昼間の活動を著しく阻害するので、労働生産率の低下につながる。昼間の眠気によって、労働災害や交通事故を起こしかねない。強烈な眠気があると、集中力を発揮できないし、想像力や発想力・企画力にも影響するに違いない。仕事のうえで、ミスや忘却を繰り返す人は、もしかすると睡眠障害を抱えているせいかもしれない。

 医師やセラピスト・カウンセラーの殆どが、睡眠障害はストレスが主な原因だと主張することだろう。食習慣・生活習慣の劣化や運動不足、日光浴不足を指摘する専門家も少なくない。確かに、それらが睡眠障害の原因だと言えるだろう。しかし、本当に睡眠障害の原因はこれだけなのであろうか。もっと違う根本的な睡眠障害の原因が他にないだろうか。睡眠障害を起こしている人に共通しているのは、大きな不安や恐怖感をいつも抱えているという点である。それも、得体の知れない不安を抱えている人が多いのである。得体の知れない不安と言うのは、解決できないから始末に悪い。

 現代日本は『不安の時代』だと言われて久しい。何故に、こんなにも得体の知れない不安を抱えている人が多いのかというと、絶対的な自己肯定感が育っていないからである。自己否定感が強くて、いつも自分自身を責めてしまう人が多い。自己否定感が強いから、依存性や回避性のパーソナリティを抱えているし、PTSDやパニック障害を起こしやすい。オキシトシンという安心物質である、脳内ホルモンが極端に少ないことが解っている。オキシトシンは、愛情ホルモンとも呼ばれていて、このホルモンが欠落している人は、愛に飢えていることが多い。

 オキシトシンという脳内ホルモンが極端に少なくて、自己否定感が強くて不安や恐怖感を常時抱えている人というのは、HSP(ハイリィセンシティブパーソン)の特徴である。神経学的過敏と心理社会学的過敏を抱えている人である。このHSPは、『愛着障害』が根底にある為に起きやすい。あくまでも仮説ではあるが、睡眠障害を起こす人は『愛着障害』を抱えているのではなかろうか。そして、この愛着障害によって背側迷走神経が遮断(シャットダウン)を起こしてしまい、難治性の睡眠障害を起こしていると思われる。だから、投薬とか、セラピーやカウンセリングをいくらやっても治らないのだ。愛着障害を癒してあげないと、睡眠障害は治らないであろう。

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