宇宙人の夫と暮らす

 宇宙人のような夫と悩み多き暮らしをしている妻が多いと、前回のブログで発信した。それでは、悩み苦しんでいる妻はどうすれば良いのだろうか。この暮らしを捨てることが出来るなら、そうするのが一番の解決である。ところが、経済的な理由とか子どもとの関係、または親の反対などで、どうしても離婚に踏み切れないケースもあろう。そうした場合は、宇宙人のような夫との暮らしを続けないとならない。どうしたら、自分の心が折れたり傷つけられたりしないように、心穏やかに暮らせるのかを、知りたいと思う妻も多いだろう。

 家庭においては、宇宙人のような言動をする夫であるが、社会的な地位や評価を得ていて、経済的にも裕福な生活をさせてくれる夫であれば、周りの人は良い旦那さんですねと、もてはやすであろう。そうすると、宇宙人のような夫だと感じるのは、自分が正しい評価や考え方をしていないからではないかと疑心暗鬼になる。そして、宇宙人のようだと感じてしまうのは、自分の方が悪いのではないか、至らない妻ではないかと思い込んでしまう。それ故に、自分を責めてしまうし、我慢しなければならないと勘違いするのである。

 しかし、間違っているのは夫のほうであるし、妻はまったく悪くない。そのことを先ずは認識しなければならない。宇宙人のような夫と暮らすのは、どんな女性でも難しい。確かに、優しいところもあるし、高額のプレゼントをしてくれるし、たまには高級レストランにも連れて行ってくれるかもしれない。海外旅行にも行けるし、高級車にも乗せてくれるだろうが、毎日憂鬱な思いをさせられるマイナス面が、帳消しになる訳ではない。妻の話を聞いてくれないし、気持ちを解ってくれない。自分の興味がないことは無視する。そういう人間なのだ。

 なにしろ、宇宙人の夫は自分が一番なのだ。自分の考えに妻が従わないと、途端に不機嫌なる。妻は自分の所有物だと言わんばかりの行動をする。妻は自分の召使いだと勘違いしているような言動をする。妻を支配したがるし、コントロールしたがる。妻が自分の思い通りにならないと、怒り出したり黙り込んだりする。パワハラやモラハラを繰り返す。妻を常識がないと叱ったり、だからお前は駄目なんだと、何度も否定したりする。妻は、夫から批判され否定され続け、自己否定感を植え付けられて、メンタルを病んでしまう。

 常識がないのは、夫の方であるし、駄目なのは妻ではなくて夫のほうなのである。人間として、低劣な価値観を持っているのは夫なのである。全体最適を目指していなくて、個人最適を求めているのは夫である。自分の幸せや豊かさを第一に考えているのだ。家族全体の幸福や豊かさを求めるという、全体最適の価値観を持っていないのである。家族の幸福を考えていると言いながら、妻の気持ちに寄り添っていない。家族全体の幸福を実現しようと、自分を犠牲にして頑張っているのは、いつも妻ばかりなのである。

 こんな宇宙人の夫と、どうしても暮らさないとならないのであれば、『夫は宇宙人』だと割り切ることである。宇宙人とコミュニケーションが成り立たないのは、当たり前である。妻の話を聞かないのは、宇宙人だから仕方ない。妻の気持ちを解ってくれないのも当然である。日本人なら思いやりもあるし、慈悲もある。しかし、日本人ではないし人間ではないのだから、妻を慈しむ気持ちなんてありはしない。宇宙人には、一切期待しないことである。夫は、生活する為のお金を引き出すことが出来るATMの機械だと思えば良い。

 家事や育児は、ひとつだけでもしてくれたら有難いと思えば良い。どんな酷いことを言われようとも、無慈悲な仕打ちをされようとも無視することだ。夫に対しての怒りは忘れることにしたほうが良い。怒りは自分の心身を滅ぼす。パワハラやモラハラをされたら、夫に従っているふりをしていればいい。しかし、心は絶対に従わないことだ。心の奥底では、バカな人間だと蔑んでいればよい。巧妙に家計を誤魔化して、へそくりを貯め込むのもよい。何か資格を取る勉強をして、いつかは離婚できる日を迎える準備を着々と進めるのが賢明だ。いつか離婚できる日を夢見ていれば、何とかやり過ごせるに違いない。

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