機能不全家族になる本当の原因

機能不全家族が増えているという。そして、それが原因で家庭崩壊に陥っているケースも少なくない。家族というコミュニティがその健全なる機能を失っているのだから、家庭が様々な問題を起こして、家庭崩壊を起こすのはにべもないことだ。機能不全家族に陥る原因は、ひとつには家族がアルコール・ギャンブル・薬物・ゲームなどの依存症に陥っているせいで起きていると考えられている。また、親が自殺したり離別したり、再婚を繰り返すということも原因だと言われている。勿論、家庭内暴力や虐待も要因のひとつだと言える。

 

これらの機能不全家族の原因だと考えられているものは、本当の原因ではないような気がする。家族が様々な問題やトラブルを起こすのは、そもそも家族という形態が脆弱であり、家族の関係性が希薄化もしくは劣悪化しているからではなかろうか。特に親子の関係性が非常に悪いというのが特徴であり、その根底にあるのが両親の不仲である。機能不全家族の親たちは、クレーマー、モンスターペアレンツ、アダルトチルドレン、毒親と呼ばれるような人が多い。その中で、子どもに対してもそうだが夫婦間でも、共依存や過干渉が起きている。

 

そして、これらの機能不全家族の家庭では、実に多くの問題やトラブルが起きている。問題が起きていないように見えても、実は家庭内に実に深刻な問題を内包していることが非常に多い。子どもが不登校やひきこもりになっているケースも、一見するとごく普通な家庭に見えていながら、実は機能不全家族であることが殆どである。そして、子どもが深刻な摂食障害、ギャンブル依存やゲーム依存、さらには薬物依存などに陥ることもある。または、妻や子がパニック障害、PTSD、うつ病、各種メンタル疾患を発症する例が多い。

 

それでは、どうして家族の関係性が希薄化したり劣悪化したりしているのであろうか。そしてその関係性が悪化すると、どうして機能不全家族になるのか。その原因は、システム論から考察すると明らかに出来る。家族というコミュニティはひとつのシステムであると考えられる。家族ひとりひとりがそのシステムの構成要素である。システムの構成要素である家族ひとりひとりは、お互いにいたわり合い支え合う関係性が求められる。そして、それぞれの家族は、個別最適ではなくて全体最適を目指すことが必要不可欠なのである。

 

つまり、家族というシステムは、良好な関係性と全体最適を目指すという価値観を共有しないと、システムエラーを起こしてしまうのである。システムエラーとは機能不全家族になるということであり、家庭崩壊という結果を招いてしまうという意味である。機能不全家族は、家族それぞれがばらばらであり、個別最適を優先しがちである。あまりにも自分の幸福や豊かさを実現しようとしてしまい、全体最適である家族全員の幸福実現を二の次にしてしまうと、システムエラーを起こしてしまうのである。

 

システムの構成要素である家族それぞれが、何故に良好な関係性を結べず全体最適を目指せないのかというと、それは家族間における安定した愛着が結べていないからに違いない。親子間で良好な愛着が結ばれていれば、常に自分よりも先に家族の幸福や豊かさを優先する。夫婦間でも同様である。親どうしの関係性が悪いと、親子の愛着も傷ついてしまうことが多い。愛は連鎖して循環する。夫婦間の愛情が滞ってしまうと、子どもに対して豊かな愛情を注ぐことができなくなる。特に、母親からの無条件の愛である母性愛が不足してしまう。そうなると子どもは自尊感情を持てず、愛着障害に陥ってしまうのである。

 

親子も夫婦も良好な愛着が結ばれていないと、機能不全家族になってしまう。そうすると深刻な問題が起き続け、いずれ家庭崩壊を起こしてしまう。だから、家族間の傷ついた愛着や不安定な愛着を、一刻も早く修復しなければならないのである。そのためには、システム思考を家族全員が共有することが肝要である。全体最適と関係性重視の価値観に基づいた思考と行動が必要である。このシステム思考に基づいた言動を、家族全員がお互いに続けていくと、愛着は修復されて家族というコミュニティは再生する。機能不全家族が解消されるには、これしか方法がない。

 

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