コロナ離婚を避けるためには

コロナ離婚が急増しているという。コロナ離婚というのは、新型コロナウィルス感染症によって自宅待機やテレワークを強いられた夫のあまりにも酷い言動に、妻が耐え切れなくて決意する離婚のことを言うらしい。普段夫は仕事で昼間は会社に出掛けているから、家庭では土日しか在宅していない。ところが、毎日来る日も来る日も在宅している夫の態度が、うざったくて辟易するのだという。会社に行って仕事が出来ないというストレスも夫にあるのだろうが、妻に対する言動や態度が度を越しているということだと思われる。

新型コロナウィルス感染症は、社会生活に大きな制限や影響を与えている。生命をも危うくさせられるほどの大変なパンデミックを起こしているが、家族の絆にも影響を与えて、家族崩壊さえも起こすほどの事態を引き起こしているとは驚きだ。外出制限は、経済に深刻な影響を与えている。夜間営業の飲食店や居酒屋が営業制限を受けた影響で、家庭内での夕食や飲酒が増えたとみられる。当然、家族内の対話や触れ合いが多くなる。そのお陰で、家族の絆が深まって関係性が良好になると思っていたが、逆に家族の関係性が壊れるとは想定外だ。

それにしても、自宅待機や自宅ワークを強いられて、さらにはギャンブルや飲み会にも行けなくてイライラするのは理解できるが、その捌け口を妻や子に求めるというのは許せない。奥さんだって、学校にも行けず自宅にいる子どもの面倒を見るために外出できずストレスが溜まる。それでも、奥様方は普段は作らなくてもいい昼食やおやつを作って、家族のために苦労しているのだ。少しぐらい家事育児に協力してくれてもいい筈だ。ゲームやTVにうつつを抜かして協力せず横暴な態度をされたら、妻だってキレてしまうのは当然だ。

コロナ離婚と呼ばれているが、この感染症騒ぎがあったから離婚になった訳ではないように思われる。今までも、我慢できないような夫の言動が積み重なっていたに違いない。身勝手で自己中で、妻の気持ちにまったく共感できない夫。妻がどんなに悲しくて苦しい思いをしていても、それを察知してくれない。悩みを打ち明けても、それに共感してくれないばかりか、自分のほうに原因があるのではと責められる。それでも何とか忍耐を続けていたのに、今回のコロナ感染症騒ぎで毎日昼間も一緒にいることで、夫との離別意思が決定的になったのではあるまいか。

イスキアの活動をしていると、こういう夫を持つ妻から相談を受けることが多い。本日もゴルフ練習場である妙齢の女性から、あまりにも酷い夫の言動により、全身のあちこちに原因不明の痛みやしびれが起きているとの相談があった。どうしたらいいのかとの質問に、まずは傾聴して共感してくれる人に、たっぷりと夫に対する愚痴を聞いてもらうことだと助言した。それを何度もすると、夫の言動によっていかに自分が傷つけられているかという事実を、俯瞰するし客観視できるようになる。そうすれば、ストレスが軽減できるようになる。

それだけでは来る日も来る日も痛めつけられる精神は、穏やかにはならないだろう。毎日をどのように過ごしたらいいでしょうかとの問いに、私は「宇宙人と暮らしているんだ」と思うようにしてはどうかとアドバイスをした。同じ人間だから、日本人なんだから話が通じるに違いないと思うことがそもそも間違いなのだと認識すべきだ。夫なのだから自分の気持ちは解ってくれるものだと思うことがそもそも間違っているのである。夫は、人間の姿かたちをしている宇宙人なのだから、所詮自分の言葉を理解できないし、共感なんてしない生き物だと思うのである。

もし、コロナ離婚を言い出された夫がこのブログを読んでいたら、こうすれば離婚を食い止められる。妻の話をまずは黙って聴くことだ。謙虚に素直な気持ちで、心から謝ることだ。そして、妻の話に共感するだけでいい。アドバイスや忠告はしなくていいし、分析したり批判したりすることをしてはいけない。妻の気持ちを自分のことのように聞いて、妻と同じ感情を素直に吐露しなくてはならない。そして、辛くて悲しんでいる妻を何も言わずぎゅっと抱きしめてあげるとよい。痛い場所やしびれがないかどうかを聞いて、その箇所を優しくさすってあげるだけでいい。そうすれば、妻の心も徐々に和らいで許してくれるかもしれない。夫が優しく妻を愛すれば、妻は必ず応えてくれる筈だ。

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