コロナによる自宅待機でDVが増加?

ヨーロッパでは、新型コロナウィルス感染症が爆発的に増加している。その沈静化のために厳しい外出制限の措置が取られ、自宅待機が長期化しているという。その影響なのか、DVが多発していて、深刻な状況になっているのだという。外出制限のために職場に行けず、自宅での待機を強いられた父親が、ストレスが限度に達してしまい、妻子にDVを働いてしまうという構図らしい。または、ストレスが溜まった母親が子どもに対してDVをしてしまう例もある。弱い立場の者が犠牲者になってしまうのは世の常ではあるが、あまりにも悲惨である。

家庭内暴力というのは、体力や権力の強い者が弱者に対して働くケースが殆どである。たまに、ひきこもりの子どもが親に対して暴力を振るう例もあるが、その際もどちらかというと力の弱い母親が対象になることが多い。DVは、自分に対して反抗しない相手に対して行なう卑怯な行為なのである。今後の日本でも外出制限や外出規制が厳格化し長期化するに伴い、DVや虐待が急増するかもしれない。そんな不幸が起きないようにと願っているが、その可能性は高いと予想される。何故なら日本人は、基本的にストレス解消が不得意だからだ。

日本でもDVが起きる可能性が高くなる理由が他にもある。それは、家族の関係性が良好だと言えない家庭が多いからである。仮面夫婦を演じているケースが多いし、父親と子どもとの信頼関係が危うい家庭が多い。したがって、良好な家族の絆が結ばれていないし、家族の関係性が劣化・希薄化しているケースが少なくない。自宅待機が長引くと、お互いに対する思いやりがなくなるので、言い争いも起きるし、暴言や暴力に発展することも多くなるであろう。家族の関係性が悪いから、DVが起きるのである。

新型コロナウィルス感染症が起きて、学校や幼稚園が休校・休園になってしまった。そのおかげで、子どもたちも家庭に自宅待機となってしまった。当初、子どもたちが外出するのは好ましくないという捉え方をしてしまった。確かに、学校が休みだからと言っても自由に外出するのは良くないと考えるのも当然だ。買い物、映画、旅行、ゲームセンターなどに行くのは好ましくないだろう。ところが、公園に行って遊んでいる子どもがいると、各市町村の教育委員会に苦情を申し立てた人がいたらしい。それで、一時は公園に行けない子どもがいたのだ。

そんな可哀そうな子どもがいると教育委員会に訴えて、改めて文科省から通達があり、公園に子どもたちが行くのは問題ないことになった。公園に多くの子どもたちが喜んで遊ぶ姿が見られるようになった。子どもたちがどこにも出かけられなくなったら、ストレスが溜まるばかりである。我が家の孫たちは、毎日午前と午後の二回公園に連れて行き、十分に遊ばせた。時には、登山にも連れて行った。おかげで、ストレス解消が充分にできて、心身共に健康に過ごせた。大人だって、ストレス解消が必要であろう。

テレワークが可能であれば、外出するのは難しい。自宅でパソコンに向かって、仕事をしなければならない。テレワークが困難で、外出制限をされて自宅待機している大人が、自宅でTVやビデオ鑑賞で過ごすのは、あまり良いストレス解消ではない。スポーツジムや屋内運動施設でスポーツをするのも、感染の危険性が高いので好ましくない。公共交通機関を利用して遠くの公園や里山などに行くのは、感染の危険性がある。しかし、自家用車やレンタカーを利用して自然のフィールドに出て、トレッキングやキャンプをするのは構わないだろう。

普段、家族との触れ合いや対話がなくて、家族の関係性が希薄化したり劣化したりしているのであれば、この自宅待機を積極的に活用してはどうだろうか。郊外の公園や里山、キャンプ場に行って、家族でバーベキューやキャンプ、ハイキングをしてみるのも良い。豊かな自然の中で、夫婦・親子の触れ合いを楽しんで、ストレス解消をしてみてはどうだろうか。その際大人は、普段の嫌なことや辛いことを何もかも忘れて、童心に帰って思いっきりはしゃぎ回ることを勧める。そうすれば、家族の絆も深まってストレスフリーになり、DVや虐待も起きないに違いない。

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