慢性疼痛の原因はモヤモヤ血管にある

八木亜希子さんが線維筋痛症でアナウンサー業務を休止すると発表された。線維筋痛症はレディガガも苦しんだ疾病として有名だ。最近、この線維筋痛症が急激に増加しているという。この線維筋痛症の原因は不明らしい。したがって、治療効果も上がらず、難治性の疾患となっている。また、神経性疼痛も年々増加しているという。このように原因不明の慢性疼痛が近年増加する傾向が見受けられる。その原因は今まで解らなかったのだが、最近判明したという。原因不明の慢性疼痛が起きるのは、モヤモヤ血管にあるというのである。

原因不明の疼痛に苦しんでいる中高年者は、実に多くなっている。腰、膝、首、肩、肘などあらゆる身体の各部分に疼痛が起きている。整形外科で診断してもらうと、骨や筋などの器質的な異常によって痛みが起きていると言われて、手術をするが一向に良くならない。一時的に痛みが治まっても、やがて再発するか他の部分に疼痛が移るのである。また、痛み止めを処方されるものの、疼痛は改善しないことが多い。何故かというと、そもそも原因究明が間違っているのである。モヤモヤ血管こそが、慢性疼痛の原因なのだ。

このモヤモヤ血管が原因だという最新の医学理論を展開しているのは、奥野祐次先生である。奥野先生は、江戸川病院運動器カテーテルセンターのセンター長として、原因不明の疼痛をカテーテル治療によって治すという治療実績を上げているらしい。どの病院でも治せなかった原因不明の疼痛を、この治療により完治させているというのだから驚きだ。手術や投薬治療でも治らなかった難治性の疼痛が、モヤモヤ血管を無くすことで、びっくりするほど改善するという。今まで線維筋痛症や心因性疼痛で苦しんでいる人には朗報だ。

それでは、どうしてモヤモヤ血管ができるのであろうか。そして、そのモヤモヤ血管によって、どうして疼痛が起きるのか、そのメカニズムについて、奥野先生は著作「長引く痛みの原因は血管が9割」で、こんなふうに説明されている。動脈血液は心臓から動脈で抹消血管へ送られ、そこで静脈によって返還される。ところが何らかの理由で正常な働きをする血管が不足すると、動静脈短絡という事態が起きる。そうすると、それから先の血管は血液が送られず、血管が足りないという信号が送られモヤモヤ血管が作られてしまう。

このモヤモヤ血管は、細過ぎて曲がりくねっていることから、正常な血液運搬が出来ないので、血管が足りないという信号が出され続け、さらにモヤモヤ血管が増える。その血管は血流が悪いので、酸素不足から痛みの元になる乳酸が増える。モヤモヤ血管が炎症細胞の供給路になっているのである。さらに、そのモヤモヤ血管の周りには神経線維が出来て、痛みを感じやすくなると考えられている。その神経線維は無鞘(ミエリン)なので、痛みが強くなるらしい。このモヤモヤ血管とその周りの神経線維が痛みの原因だったのだ。

それじゃ、どうして長く続く痛みが中高年に多いのだろうか。40肩や50肩と呼ばれているように、若い人に肩痛や腰痛が少ないのは何故か。勿論、骨や筋肉などの老化現象だと思われているが、そんなに単純ではない。新しい血管を作らせる指示を出すのはVEGFという物質で、これがモヤモヤ血管を作らせる。ところが若いうちは、一方で血管を作らせないようにする物質が豊富に分泌されている。だから若い人は、長く続く痛みが少ないのである。線維筋痛症や神経性疼痛が中高年に多いのは頷ける理由がある。

「ズキズキ」「ジンジン」「チクチク」「重苦しい」「ズキンズキン」という長く続く疼痛に、原因も解らず苦しんでいる人は実に多い。モヤモヤ血管とそれに付随する神経線維にその痛みの原因が分かると、痛み対策が解ってくる。モヤモヤ血管をなくすには、まずはストレッチである。そして、有酸素運動も効果がある。さらには、指圧も効果があるらしい。その際には、痛みがある場所を10秒間押し続けると良い。勿論、血液の流れがよくなるように同じ姿勢を取らないようにするのも改善に役立つ。血糖値を上げずに、血液サラサラにする食事も大事だ。長く続く原因不明の疼痛は、モヤモヤ血管をなくせば治るので怖くないのだ。

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