メンタルを病む原因は迷走神経にある

日本人は他国の人々と比較すると、メンタルを病む人の割合が多いという。何故そうなるのかと言うと、いろいろな要因が考えられるが、日本人特有の性格や人格、または価値観が影響していると思われる。そして、一度メンタルを病んでしまうと、なかなかその症状を克服することが出来なくなる。長期の療養が必要になるし、ひきこもりや休職に追い込まれてしまうケースも少なくない。そうなってしまう訳は、現在の医学レベルではメンタル疾患を完治させることが難しいし、投薬や各種セラピーでは効果が期待できないからであろう。

メンタル疾患に対する医学的アプローチの効果がないのは、そもそもメンタルを病む本当の原因を特定していないからではなかろうか。精神疾患の医療関係者は、メンタル疾患になる原因を以下のように捉えている場合が多い。乗り越えることが難しいストレスやプレッシャー、苦難困難にさらされた際に、偏った認知傾向や歪んだ価値観を持つ人は、脳内の神経伝達回路系統に異常をきたして、メンタル疾患になってしまうと考えている。故に脳内の神経伝達物質を正常にする投薬治療や認知行動療法等が有効な治療法と考えられている。

しかし、驚くことに投薬治療による効果は限定的であり、認知行動療法などの心理療法や精神療法もあまり効果が見られない。したがって、一度メンタル疾患を患うと、長期療養になることが多いし、重症化してしまうと入院治療をしても症状が改善しないことが多い。特に、双極性障害やPTSD、各種依存症などは投薬治療による改善が見られず、医学的アプローチの効果が見込めないと言われている。精神疾患に効くという新薬が続々と開発されて承認されているのに、患者は増加する一方だというのは実に不思議な現象である。

このことから導き出される結論としては、メンタル疾患になる原因は、ストレスや苦悩などによる脳内の神経伝達回路の異常ではないということだ。メンタル疾患になる本当の原因は、迷走神経による心身のシャットダウン(遮断)によるものなのである。自律神経には交感神経と副交感神経がある。今までの医学理論では、副交感神経は単一のものと考えられていたが、複数あることが判明した。副交感神経の約8割は迷走神経であり、そのうち腹側迷走神経と背側迷走神経が存在するということが解ったのである。これがポリヴェーガル理論である。

今まで副交感神経の働きと言われてきた、休息、免疫、交流を進めるのが腹側迷走神経である。一方、背側迷走神経とは闘争や逃走が不可能な場面に追い込まれた際に働く、シャットダウン(遮断)を起こす副交感神経である。人間は、逃げることも叶わず闘うことも出来なくなって八方塞がりの状態になると、心身の遮断・解離・凍り付きが起きてしまうのである。特に、自分の力ではどうしようもない強大なトラウマに心が支配されると、背側迷走神経による遮断・解離・凍り付きが起きる。

この心身の遮断・解離・凍り付きによって起きるのが、各種のメンタル疾患である。特に医学的アプローチによる治療効果がないと言われているのが、パニック障害やPTSDである。このパニック障害やPTSDが典型的な迷走神経による遮断・凍り付きの症状と言えよう。または、うつ病などの気分障害も迷走神経による影響である。そして、これらの迷走神経の遮断・凍り付きによるメンタル疾患は難治性であり、長期化する傾向にある。何故なら、一度迷走神経による遮断・凍り付きが起きてしまうと、そこから抜け出すのが困難になるからだ。

一度迷走神経による遮断・凍り付きが起きると、何故治癒しないかというと、トラウマ化しているからである。トラウマになってしまうのは、不安と恐怖からである。トラウマ化してしまうは、その人間に安全と絆が確保されていないからと言える。そして、安全と絆が保証されずに育てられると愛着障害を起こす。つまり、迷走神経による遮断・凍り付きが起きる根底には、愛着障害が存在しているからなのである。だから、安全と絆がないので何か大きなトラブルに見舞われると、それがトラウマ化してしまい、メンタル疾患を起こすのであろう。日本の子育てに、安全と絆が保証されていないことが根本的な問題だろう。

※迷走神経による遮断・凍り付きが起きて、そこから抜け出せなくなった人は、社会に適応するのが困難になります。不登校・ひきこもり・休職というような状況に追い込まれてしまいます。この遮断・凍り付きの状態から抜け出すことは、医学的アプローチでは極めて難しいと言われています。しかし、適切なボディケア、音楽療法、運動療法、そして安全と絆を提供するカウンセリング、さらに適切な愛着アプローチを実施すれば、遮断・凍り付きから抜け出せるのです。イスキアの郷しらかわでは、この迷走神経による遮断・凍り付きから抜け出すケアを実施しています。お問い合わせフォームからご相談ください。

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