教員の働き方改革こそ喫緊の課題

公立学校でも民間の学校でも、教職者の働き方改革は非常に難しいと思っている人が多い。現在、教職にある人たちは殆どが超過勤務手当をもらわずに残業を強いられている。よく解らないような規則があって、長時間勤務をしても一定額以上は残業手当が支給されない制度になっている。いくら超過勤務をしても、みなし時間外手当を支給しているからという理由で、支給しないようになっている。だから、教職者は実際に何時間残業しているか記録されていない。こんな制度だから、残業時間は一向に減らないし、働き方改革なんて無理なのである。限りなくグレーな労働基準法違反の規則である。

ましてや、教師は皆が想像している以上に超多忙なのである。子どもたちを教えること、子どもたちの相談相手になったり指導をしたりする本来の業務以外に、様々な業務を抱えている。そして、先生たちはこれらの業務をすべて自分一人でこなしているし、他の先生が業務を手伝うことは殆どない。支援を申し出る先生もいないが、支援をお願いする先生も皆無なのである。自分で仕事を抱え込んでいて、他の先生にお願いするのはしない決まりでもあるかのように、一人で完結しようとしている。

そして、意外と教職者は事務処理が苦手であるし、パソコンなどの操作が不得手の人が多い。当然、教職者の業務はパソコンでの事務処理が多いので、処理時間を多く要する。当然、本来の大切な指導教育の時間が足りなくなるし、残業時間も多くなる。さらに、スポーツ系の部活顧問をしている先生は、超多忙となる。どの先生も共通して訴えるのは、事務処理などの雑務が多くて忙しいという点である。文科省からの統計調査や実態調査などの依頼が多く、その対応に時間を割かれる。実にもったいない時間である。

超多忙で仕事に追いまくられている教師は、悲鳴を上げている。そして、あまりにも頑張り過ぎてしまった先生は、しまいには心を病んでしまう。普段の忙しさと、難しい児童生徒の指導と扱いにくい保護者への対応により、過重ストレスとなって精神的に参ってしまうのである。そして、やがて出勤できなくなり、休職という状況に追い込まれる。そして、何度か復帰と休職を繰り返して、完全に離職してしまう。忙しさが解消されることがないし、職場環境は良くなるばかりか悪化する一方なのだから、そうなるのは仕方ない。

こんな超多忙な実態を何とか解決しようと教育委員会や学校管理者は心を砕いているが、まったく解決策が浮かばないみたいである。勿論、教師の数を増やせばいいのだが、教育予算がぎりぎりに削られている現状では難しい。防衛予算は年々増えているのに、教育予算は増えないのである。となれば、限られた予算の中でどうにか対応しなくてはならない。そもそも柔軟な考え方が出来ない文科省のキャリア官僚や教育委員会の幹部は、ドラスティックな発想が出来ない。先生の定員は決まっていて、絶対に増やせない。となれば、定員以外の職員を採用すればよい。パートの教員補助職員を採用するのは可能なのである。

教員免許がないと出来ない業務がある。実際に授業をする行為や指導をすることである。それは、他の職員が代行することは出来ない。しかし、雑務の事務処理業務は誰でも出来る。優秀なパート女性事務職員を雇用すれば、事務処理業務は短い時間で済ますことができる。さらに、少しだけ指導すれば、テストの原案作りや採点もできる。また、採点されたテストの集計とその評価の原案作成もできる。先生が最終チェックをして微調整すればいいだけである。スポーツの部活においても、ボランティアコーチを積極的に活用すればよい。そうすれば、先生は本来の授業や個別指導に力を注ぐことが可能となる。

しかも、コスト面においても正式雇用の教諭だと、社会保険や賞与と退職金引き当ても含めると、年間の平均人件費コストは一人当たり1,000万円を超える。ところがパート事務職員だと、一人年間120万円程度で雇えるのである。教師一人雇う人件費コストで8人以上のパート補助員を雇うことが可能になる。そして、一人の優秀なパート事務職員がいれば、3人の教諭の補助業務だって出来るに違いない。県や市町村独自の人件費負担で、雇用することも可能だ。このように雑多な事務処理などを教諭に負担させなければ、本来の指導教育に専念できるから、いじめや不登校も激減する。そして先生たちの休職や離職を防ぐことができる。先生の業務は他の人が代行出来ないという思い込みを払拭することがまず必要だ。

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