パワハラ上司をやっつけるには

パワハラを平気で繰り返すような上司に仕えるかどうかは、宮仕えの身では上司を選ぶことが出来ないから、もしそんな上司に仕えることになったら最悪である。人事異動を申し出ても、余程の理由がない限り希望が叶うことはない。ましてや、パワハラを認定してもらうには、相当なリスクを負担する覚悟が必要だ。パワハラと認定されたとしても、それからずっと睨まれるし、恨みを買う場合もあろう。ましてや、パワハラをするような上司は粘着タイプが多いから、逆恨みをして仕返しされるかもしれない。

ということであれば、次の人事異動まで我慢するしかないのであろうか。それなら、上司か自分のどちらかが異動するまでの数年間を忍耐の一念でやり過ごすしかないのであろうか。それは、辛い数年間になるし、メンタルを病んでしまうかもしれない。どうにかして、パワハラ上司を何とかやりこめる方法はないのだろうか。職場の総務・人事部門に訴えるのは出来ないから、水戸黄門のように悪を懲らしめてくれる存在はないだろうか。そんな役員や経営者がいたら有難いが、パワハラ上司は上の人に取り入るのが上手いので難しい。

パワハラ上司というのは、役員や経営者に上手に媚びへつらい、部下には厳しい態度で臨むケースが多い。歯の浮くようなおべっかをつかうことを平気でするし、懇親会になると役員や経営者べったりで酒を注いでは気に入られようと必死だ。そんな姿を見せられると、役員や経営者だってパワハラ上司を快く思うことだろう。こんなパワハラ上司は、完全な人格障害である。自分よりも出来そうな部下は、徹底して苛め抜くし、ちょっとしたミスも許さず貶める。何かと権力を盾にして、自分の立場を危うくするような部下を虐める。

このような自己愛性のパーソナリティ障害者は、権力闘争が巧みだし、あることないことを上役に進言しては、部下の出世を阻もうとする。少しでも反抗したり自分よりも目立とうとしたり、名誉を傷つけられたりすれば、激怒して意地悪をする。始末に負えないのである。このようなパーソナリティ障害の人は、歴史上の有名人でいうと、ヒットラーやムッソリーニと同じ人格を持つ。ヒットラーは政敵を卑怯な手を使って葬ったのである。だから、パワハラ上司と戦って勝つという確信がなければ、争わないのが賢明だ。

それでは、毎日我慢すればよいのかというと、それも辛いものだ。ひとつだけ、パワハラ上司と対峙する方法がある。自己愛性パーソナリティ障害の人物は、実は小心者である。だから、自分の資格や地位、または名誉を求めるのである。小人物ほど、自分を大きく見せたいのである。必要以上に大きい車を乗りたがるし、出世や昇給に異常にこだわる。そして、自分の噂や悪口に過剰反応をする。いつも自分の評価を気にしたがるのである。自分が嫌われることを異常に避けたがる。この辺のことが、付け入る隙になるのだ。

先ずは、パワハラをされている現状をつぶさに記録することである。出来る事ならば、録音データとして残すことを勧める。何月何日の何時にどこどこの場所で、言われたことを一言一句違わずに記録する。感情的なことや感想は記録せず、あくまでも客観的な事実だけを記録する。そして、可能ならば同じようにパワハラを受けている人とタッグを組んで、記録を残すとよい。それらの録音データやらもろもろを集めたら、少し大変だがデータを日時順と共に、パワハラの系統別に集計しておくとよい。その記録書をパワハラ上司が偶然見つけられるような処に、しまい忘れたように出しておくのもよい。見つけたら、小心者のパワハラ上司は二度とパワハラをしないに違いない。

これらの行動は、パワハラ事案をある程度集計するまで絶対に内密にしなければならない。信頼できる同僚しか味方にしないことも大事だ。万が一にも裏切られたら、とんでもないことになる。慎重にことを進めるようにしたい。パワハラの集計データを上役に見せる時には、絶対に勝てる見込みがなければしてはならないであろう。根回しを十分にして、勝てると確信してから開示したい。さらに、「あまりにもパワハラ事案が酷いので、しかるべきところ(例えば法務局の人権擁護委員会)に訴えたいという人もいるみたいで困っています」というような柔らかい言葉で訴えるのがよいと思われる。まずはデータの収集をすることから始めることを勧めたい。

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