こんな財務省にした張本人

財務省官僚という超エリートが、とんでもない不祥事をしていたことが次々と明るみになっている。日本のキャリア官僚というのは、世界一優秀な行政職だと言われてきた。キャリア官僚たちも、自分たちが日本の発展に欠かせない人材だという矜持を持っていた。そして、その優秀なキャリア官僚の中でも、エースが財務官僚だと言われてきた。そのエース官僚が、あるまじき行為をしていたというのだから、信じられないことであろう。

そもそも官僚というのは、本来政治家の方針と指示に従って行政を運営させていく立場にある。しかも、政治家が示した方針や企画提案が、法律や条令に違反していないかをチェックして、それに合致した行政運営をしていくのである。または、政治家の立案を法令にする際の文言を吟味して、抜け道や誤謬がないかをチェックするのが本来の業務なのである。当然、憲法に反しないかどうかが一番のチェックポイントである筈である。

ところが、今回の財務省の不祥事の数々を見ていると、人権無視や表現の自由を侵害したり、国民の財産権をないがしろにしたりするような行為を平気でしているのである。政治家の指示に従うのは当然であるが、憲法に違反している行為なので再考してくださいと申し上げる立場にあるのが官僚なのだから、毅然として断るべきであった。それなのに、保身や自己評価の向上、または地位や名誉を第一に考えて、憲法違反の行為をしたのだから許せるものではない。

こんな財務官僚を含めてキャリア官僚たちが、こんな愚か者になってしまったのは何故であろうか。または、こんな卑怯で低劣な官僚に貶めたのは誰なのか。この部分を明らかにしないと、益々官僚は転落の道を歩むに違いない。もう一度、世界に誇れる優秀な官僚にするために、どうすればよいのかを熟慮しなければならない。特に、こんな官僚にしてしまった責任を誰が取れば良いのかを、深く考えて行きたい。

こんな官僚にしてしまったのは、官邸だと言い切る人が少なくない。内閣人事局が設立されて、キャリア官僚の人事権を内閣が掌握してしまったことにより、官邸の意のままになる官僚が増加した。自分が出世するかどうかが、100%官邸の意思によるものなのだから、官邸に逆らったら出世の道は閉ざされる。キャリア官僚として入省した限りは、トップである事務次官を目指すのは人情である。優秀な能力を持ち、実績を積んでトップを目指していた官僚が、内閣人事局が設置されてからは、内閣にゴマすりをするようになったと言われている。

つまり、こんな酷いキャリア官僚にしてしまったのは、官邸であるという結論も間違ってはいないであろう。この官邸のトップは総理大臣である。つまり首相とその周りにいる官邸こそが、とんでもない官僚たちを作り上げてしまったと言えなくもない。さらに言えば、このような独善的な官邸を作ることを許してしまい、安倍首相を首班指名した国会に責任があるとするのも誤りではない。自民党という政党に属する議員とその党員が自民党総裁を選んだのだから、その責任を負うべきであり、それを他人事のように批判するのはどうかと思うのである。

さらに深く洞察すれば、本当の責任は我々国民にあることが判明する。何故ならば、自民党政権を生んだのは、そんな投票行動をした我々国民である。しかも、こんな横暴を許した野党にしてしまったのも、我々国民であると言える。国民は、どんな政党が国民ファーストの政治をするのかを見極めて投票すべきである。自分ファーストの政治家がいる政党を選んではならないのである。自分たちの利権や権益を守るのを是とするような政党と政治家を選んでしまった責任を痛感すべきなのは、我々国民であろう。そして、それに対抗できる野党を育てられなかったのも我々国民に責任がある。とすれば、次回の選挙ではまっとうな政治家と政党を選んで、こんな酷い高級官僚を生み出さない内閣と官邸にしなければならない。

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