子どもが腰痛を訴えたら

子どもが腰痛を訴えて、その痛みが一時的なものなら心配ないが、長い期間に渡り痛みが続いたら、注意が必要である。何故なら、その腰痛は子どものストレスや過度のプレッシャーにより起きている可能性が高いからである。しかも、その腰痛を放置しておくと、メンタルの障害を起こしてしまう怖れがあるし、やがて不登校やひきこもりになるケースもあると思われるからである。

腰痛を訴える子どもに共通した特徴がある。まずは非常に真面目であり、優しくて思いやりのある子である。そして、何があっても安易に助けを求めず、我慢強い性格を持つ。だから、学校で嫌なことがあったりいじめにあったりしても、誰にも言わずにじっと耐えることが多い。または、他の子どもが学校で嫌がらせやいじめを受けているのを見ると、それを助けてあげられない自分を責めるのである。このように、良い子が多いという特徴がある。

このような良い子は、自分の心の中にある感情を吐き出すのが苦手であり、心の奥底に仕舞い込んでしまい、ないことにしてしまうことが多い。そういう感情の中でも、嫉み、妬み、憎しみ、怒りのようなマイナスの感情を外に出してしまうと、回りから嫌われたり軽蔑されたりするので、じっと我慢するのである。その際に、マイナスの感情を忘れるために、無意識の脳がわざと腰痛を起こしてしまうのである。そうすれば、腰痛に集中して、マイナスの感情を一時的に保留することができるのである。

学友、先生、親、兄弟などに対するマイナスの感情を爆発させて関係性を損なわないように、痛みを起こすというのは、子どもだけではなく大人にも起こることである。この痛みによる防御システムは、脳の誤作動とも言えなくもない。痛みの発症システムは、簡単に言うと脳が自律神経の交感神経を刺激して、血管の収縮をさせて血流障害を起こすのである。そうすると、痛みの原因物質であるブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなどが血管内に溜まって痛みを起こすのではないかと考えられている。

子どもが腰痛を訴えたら、親に対するSOSだと思った方がよい。妻が腰痛を訴えたとしたら、夫に対するSOSだと思ってほしい。子どもたちは、苦しんでいるんだよ、辛いんだよと無言の助けを求めていると思って対応することが求められよう。妻たちは、自分のことをもっと解って欲しい、苦しみや悲しみ、そして怒りを我慢しているんだよと訴えていることを、夫たちは解ってあげなくてはならない。

子どもたちは、なかなか自分の悩みを打ち明けようとはしない。だからこそ、親や支援者は子どもたちの気持ちに共感し、けっして否定せずまるごと受け止め、子どもの気持ちになりきって、そっと寄り添うことから始めなければならない。最初から解決策を押し付けるようなことをしてはならない。まずは、子どもが抱えている問題を自分のことのように受け止めて、子どもと同じような感情を持つことが大切である。そして、何度も質問を繰り返しながら、自分の考えを押し付けることなく、安心して感情を表出させるように優しく支援する態度が求められる。そうすれば、少しずつ子どもは、自分自身で自分の感情との折り合いのつけ方を気付くのである。

子どもは親が大好きである。だからこそ、親に心配をかけたくないし、親に嫌な思いをさせたくないのである。自分さえ我慢すれば、無理すればうまく行くと思いがちになる。それも、良い子であればなおさらである。そういう子どもであればこそ、親は真の味方になる必要がある。良い子でなくてもいいんだよ、無理しなくてもいいんだよ、どんな子どもであっても、あなたの味方であり見捨てるようなことは絶対にないと、明らかに子どもが確信できる態度と言葉で支援すべきである。そうすれば、子どもは安心して悩みを吐露するだろうし、親を信頼して問題解決を任せてくれるに違いない。たとえ問題を解決できなくても、真の味方と理解者が一人でも現れたなら、腰痛は見事に解消することであろう。

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