食品ロスをなくそう

食品ロスという語句がネットニュースなどで、大きな話題になっている。2月3日の節分に、作り過ぎた恵方巻が大量に廃棄処分になったと話題になった。残ってしまった恵方巻の材料までも大量廃棄されたという。どうしてそんなに食品ロスが出るかというと、昨年に実際に売れた量よりもさらに追加した発注をするのが、コンビニやスーパー業界では通例になっているからだという。毎年、売り上げ目標を高く設定することが至上命題になっているから、どこのお店でも毎年発注量を増やし続ける。当然、売れ残ることになり食品ロスとして処理され捨てられるらしい。

こうした食品ロスは、恵方巻だけではない。大手スーパーに限らず、コンビニ、街の食料品店、飲食店、居酒屋、レストランでも大量に出ている。一般家庭ではあまりないと思われるが、食料品販売店や外食産業においては、食品ロスは仕方ないものとして、大量に廃棄処分されている。この食品ロスは、日本では特に多いという。生食を好む国民性もあるし、消費期限や賞味期限にこだわる国民の性格も災いして、大量に食品ロスが発生していると言われている。この食品ロス分の食糧を発展途上国に持っていけば、殆どの国民の飢餓状況を改善できるらしい。実に、もったいない話である。

食品ロスを減らす努力をそれぞれの担当者はしているらしいが、なにしろスーパーやコンビニでは欠品を出すのを極端に嫌うという。だから、どうしても完売予想量よりも多少多めの発注をするのが通例になる。ところで、食品ロスの分は廃棄されるのだから、どうしたって販売価格にその廃棄分を上乗せすることになる。だから、我々消費者はその食品ロス分も含めて食料品を高い金額で購入しているということだ。消費者の責任ではないのに、その失敗分までも消費者が負担するというのは、納得できないことでもある。

食品ロスは、高い食品代を支払らわせられるだけではない。食品ロスは、省エネや環境保護にも反するということになる。食品ロスは一部が飼料として利用されるが、殆どが廃棄物になり焼却されることになる。サステナブルな環境を維持するのに反する行為となる。どうにかして、この食品ロスを減らせないだろうか。飲食店や居酒屋において、注文して食べ残すという食品ロスだけは、絶対に減らせる気がする。食べ放題やバイキングなどで、大量に注文して食べ残すという行為は絶対に許せない。飲食業で食べ放題という安易な方法で顧客を取り込む行為は、あまり感心しない。

食べ放題やバイキングなどは、お客が喜んでいるかもしれないが、客の幸福には結びつかない。どちらかというと、不健康を促進してしまうからである。食べ過ぎになってしまい、メタボとなり生活習慣病まっしぐらになってしまう。目の前にたくさんの食べ物があれば、どうしたって欲望に負けてしまうのが、人間の性である。料理というのは本来、旬の食材、味と盛り付け、様々な調理の工夫、盛り付けられた容器などをじっくり楽しむものである。それなのに、そういう楽しみを奪ってしまうバイキングや食べ放題は、実に詰まらない。

料理というのは、食べる人の幸せを願いながら、誠心誠意自分の持つ技能を最大限に発揮して、心を込めて作るものである。バイキングや食べ放題では、作り手の心意気は込められそうもない。そして、結果として食品ロスを大量に生み出してしまうのである。和食というのは、食材の素晴らしさを生かして、少量でも食べる人の感動を呼び起こす。敢えて少量にして、もう少し食べたいなという余韻を残しながら、次の料理を想像して楽しむものである。最初から、すべての料理が揃ってしまっては、イマジネーションを働かす歓びがなくなってしまう。

食品業界や飲食業界の方には、食品ロスをなくす努力をしてほしいものである。勿論、業界の人々にそうさせてしまうのは、我々消費者の責任もおおいにある。余計なものを要求しないようにして、欠品になっても大騒ぎをせず、他のもので代用できるような柔軟性が求められる。無駄な生産を防ぎ、廃棄されないように料理や調理に愛情を込めて、食べる人の健康を願う行動を志してほしいものである。消費者も、食べ物を大切にする気持ちを持ち、少しの料理でも満足できるように、煩悩を抑えられる心を持ちたいものである。食品ロスなんて悲しい語句が、ネット上で踊らないような社会になってもらいたい。

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