依存症からの完全離脱

政府調査によると、ギャンブル依存症が推計で320万人するという驚きの結果が出た。これは対面調査によるもので、現在の依存症の数ではなくて、過去も含めて一度でもギャンブル依存症になった経験を問う調査である。したがって、現在の依存症の実数ではないものの、かなりの数のギャンブル依存症が存在していることが明らかになった。しかも、フランス、イタリア、ドイツなどの先進諸国と比較するとかなりの高率になることも解った。厚労省としても、何らかの依存症対策が必要だとしている。

 

世の中の人間がはまってしまう依存症は、他にもたくさん存在する。アルコール依存症、薬物依存症、ニコチン依存症、糖質依存症、買い物依存症、スマホ依存症、ネット依存症、SNS依存症、ゲーム依存症、浮気依存症など、生活を劣化させたり人生を破綻させたりしてしまう依存症が沢山ある。DVやいじめなども、一種の依存症だとする研究者もいる。これらの依存症は、本人の自覚がないケースも少なくないし、依存症から抜け出すことが非常に困難な例が多い。したがって、大きな社会問題として注目されている。

 

依存症から抜け出すためには、依存症になる原因を特定して、その原因を排除しなくてはならない。依存症になる原因は、いろいろあると言われている。脳神経学的に言うと、ドーパミンやβ-エンドルフィンの脳内神経伝達物質に依存してしまうことで起きると言われている。または、遺伝子に問題があり、先天的なものだと主張する人もいる。さらには、家族に問題があって、乳幼児期からの子育てに原因があると説く人もいる。いやいや、やはり根本原因は本人の性格や人格にあり、物事に対する考え方や認知傾向に問題があるから依存症になると言う人もいる。残念ながら、これだという原因を特定できないでいるのだ。

 

このように、依存症になる原因を特定できなければ、この原因を取り除くことが不可能である。いずれにしても、依存症は単なるその人の癖や嗜好ではなく、心の病気であると認識すべきだと言われている。したがって、治療をしなければ治癒しないということである。だが、医療機関を受診したとしても治療をしてくれる医療機関も少ないし、その治療効果も限定的だとも言われている。ところが、自分の努力によってこの依存症から離脱している人もいる。これらの改善例を詳しく分析すれば、依存症から離脱できそうな気がする。

 

依存症から離脱したケースにおいて、どうして離脱したのかを聞き取ると、家族や友人、またはパートナーによる励ましや支援があったと殆どの人が答える。それも、押し付けの態度による支援ではなくて、傾聴と共感、そして自己否定感を起こさないような、心温まるサポートだったという。つまり、支援者自身の損得や利益のための支援ではなくて、あくまでも依存症自身の幸福のためを願い、何を求めずただ与えるだけの支援だったという。それも、上から目線の支配や制御のサポートではなくて、博愛・慈愛・慈悲の支援だけが離脱の効果を現したというのである。

 

これらのケースから言えるのは、依存症の根本的な原因とは、もしかすると愛情不足にあるのではないかということである。いや、私は家族やパートナーから愛されていると主張する依存症の人がいるかもしれない。しかし、よく考えてみてほしい。それは、支配や制御のための見返りを求める愛ではないだろうか。何も求めず与えるだけの純愛に飢えていたのではないか。依存症に陥るのは、心の中に何かぽっかりと空いた「飢え」がある場合である。何か満たされない何かがある場合、その満たされない何かを埋めるために、代替の何かに心が惹かれるに違いない。

 

愛情不足に陥ってしまっているのは、周りの人々のせいではない。突き詰めていけば心から愛されない自分の性格や人格に行きつくように思う。人々から信頼されず、心から敬愛されないのは、自分の価値観、または哲学や思想が低劣で低俗であるからだ。回りの人々から博愛・慈愛・慈悲によって満たされないのは、自分がそのような愛で人々を幸福にしていないからに違いない。このことに気付かない限り、依存症からの完全離脱はあり得ないのである。イスキアの郷しらかわでは、依存症の完全離脱のためのプロセスを支援している。何故依存症になるのかを詳しくレクチャーする共に、完全離脱の研修プログラムを実施させていただこうと思っている。依存症で苦しんでいる人は、まずは問い合わせフォームから相談してみてほしい。

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