プロフィール

自己紹介

  • 舟木 仁(ウェブサイト作成者)福島県白河市在住 62歳
  • グリーンツーリズムプランナー、人材育成コンサルタント
  • 昭和29年福島県会津美里町(旧会津高田町)生まれ。
  • 趣味:読書、登山、映画、音楽、ゴルフ、料理
  • 興味あること:心理学、哲学、神社仏閣、複雑系科学、システム思考
  • 得意とすること:登山ガイド、ネイチャーガイド、神社仏閣仏像ガイド、料理(和食・中華・洋食)、文章を書くこと、講演をすること

※信仰している特定の宗教はありませんし、宗教的な組織には一切所属していません。また、自己実現・自己発見・自己開発セミナーなどを主催している各種教育研修団体等とは一線を画しています。スピリチュアルな方法を活用したメンタルケアーは、緊急避難的な効果はあると認識していますが、完全な治癒は期待できないと思われます。最先端の科学的な真理・根拠(エビデンス)に基づいた人材教育システムが唯一効果がある方法だと確信しています。最新の複雑系科学を基本にした「システム思考の哲学」を利用した人材育成研修プログラムです。

民間企業の社員・役員として勤務する傍ら、余暇を活用してNPO活動に邁進して参りました。福島県全体の中間支援センターである「NPO法人うつくしまNPOネットワーク」を立ち上げ、副理事長として運営してきました。また、白河地方の中間支援センターとしての「NPO法人しらかわ市民活動支援会」を設立して副理事長として運営して参りました。さらに、都会からの移住や二地域居住の支援をする「NPO法人ふるさと回帰支援センター」を設立して活動してきました。現在、NPO法人のすべての役員を辞任して、さらには会社も辞職して、このイスキアの郷しらかわに専念することを決意しました。

個人的に、障がい者の方々の支援、元気や活力をなくされて不登校やひきこもり、休職をされた方々とその保護者に対する、ボランティアによる相談サポートも20年前から実行してきました。その経験から、単なるカウンセリングや心理療法では、完全なる治癒は見込めないということを確信しました。

森のイスキアとイスキアの郷しらかわ

イスキアとは?

イスキア島のこと

イスキアとは、地中海に浮かぶ南イタリアの島『Ischia』のことで、風光明媚な島で、観光業と漁業が盛んなリゾート地です。ナポリから船で1時間程度の場所にあり、多くの観光客が年間を通じて訪れています。

イスキア島の伝説

昔々、あるナポリの大富豪の長男で、聡明で何をさせても万能で、スタイル抜群で若きハンサムボーイがいました。父親が経営する多くの企業の後継者としても将来が約束されていましたし、経営能力も高く、性格も温和で人間性も素晴らしい若者でした。故に多くの人々から信頼され好かれていたということです。彼は何不自由なく暮らしていて、天賦の才能もあり、望むものはすべて与えられていましたが、ただひとつだけ不足していたものがあったのです。

それは、将来を誓う恋人であり伴侶でありました。付き合っている女性は居ませんでしたが、幼い頃から思いを寄せていた聡明で美しい魅力的な女性がいたのです。しかしながら、もし断られてしまったらどうしようと思い、相手の気持ちを確かめるのが怖くて、なかなか告白することが出来ませんでした。しかし、ある月の夜にボートで海に出て、彼は彼女に勇気を振り絞って愛を告白しました。そうすると、彼女もまた彼をずっと前から愛していることを告げたのです。彼は、不足していた最後のひとつも手にして、すべてのものを手に入れたのでした。

望むものをすべて手に入れた若者は、幸福感の絶頂に到達したのですが、その幸福感は長く続くことはなかったのです。不思議なことに、すべてを満たされた若者は、とたんに元気を失ってしまうばかりか、生きる気力までも失って、外出も出来ずに毎日家庭に引きこもってしまったのです。まるで、廃人のような暮らしぶりになってしまったのですから、幸福の絶頂から不幸のどん底に突き落とされてしまったかのようです。このままではいけないと思い、転地療法として、幼い頃に遊んだ記憶を辿り、地中海に浮かぶ火山の島イスキア島に行くことにしたのです。

イスキア島にやってきた若者は、毎日何もせずボーっとしながら暮らしていましたが、島の豊かな自然に触れているうちに、少しずつ変化してきました。さらに、大富豪の息子だといっても特別扱いすることなく、ごく普通に付き合ってくれる島の住民たちと心の交流もするようになり、漁民に誘われるままに、一緒に漁に出て魚を取る日常を過ごすようになりました。毎日、朝から晩まで漁民たちと真っ黒になり漁に出ているうちに、少しずつ元気を取り戻したそうです。やがてすっかり元気になった若者はナポリに戻り、婚約者と結婚して子どもにも恵まれ、父親から会社を引き継いで、幸福で充実する人生を過ごしたそうです。

「森のイスキア」と佐藤初女さん

森のイスキアとは

弘前市の岩木山の麓に「森のイスキア」という施設があります。10人ほど宿泊できる民宿というかプチホテルで、佐藤初女さんという方が開設して運営されています。この施設は、都会で様々な事情で心が折れて、精神的な疾病により心が参ってしまった方や重い病気で心身共に疲れてしまった方々が訪れるところです。あまりにも悲惨な目に遭い、もう生きるのが嫌になってしまい、死んでしまいたいと思うような方がいらっしゃることもあります。そんな佐藤初女さんは、平成28年天国に召されてしまいました。

佐藤初女さんのおもてなし

そういう方々を佐藤初女さんは優しく出迎え、心尽くしの料理でもてなします。特別なご馳走で歓待する訳ではありません。どこにでもあるような郷土料理が食卓に並びます。ただし、調理の仕方はこだわっています。彼女の口癖は「面倒くさいと言うのが嫌い」と言っているように、ひとつひとつの料理を、なるべく人手をかけて心を込めて作るのです。野菜の皮を剥くのに、ピーラーはけっして使わず、包丁だけを使って、ていねいに皮を剥きます。野菜を切るときも、ひとつひとつの大きさを切り揃えることにこだわります。何故なら、大きさが違うと熱が均等に伝わらずに、食べたときの歯ごたえや歯ざわりが違うから、味覚が微妙に違うからです。それだけ、食べる人の気持ちになりきって料理するのです。だから、食べた人がその真心がこもった料理に感動するのです。野菜を茹でるときには、タイマーを使うようなことはしません。一番美味しい茹で上がる時間は、野菜が教えてくれると言います。じっと茹で上がる野菜を見ていて、野菜と対話していると、その時が見えてくると言います。出来上がった料理が、美味しいのは勿論ですが、食べた人を元気にするのは当たり前です。

 

癒される人々

心が折れてしまった方々に対して、佐藤初女さんは特別なカウンセリングする訳でもなく、適切なアドバイスをすることもしません。ただ黙って寄り添い、訪れた方々がひとりでに話し出すのを待つだけです。佐藤初女さんの前にいると、悲しみや苦しさを安心して吐き出せると言います。そして、自分の悲惨な境遇を話しているうちに、自分の話が佐藤初女さんに傾聴され共感されるうちに、解決策を自分で見出すようになると言います。何日か泊まって佐藤初女さんの心こもった料理を食べて、対話しているうちに、少しずつ元気になり都会に戻る勇気が与えられるそうです。

自殺願望の人を救う奇跡のおむすび

ある時、心が疲れて生きる希望もなくなり、もう死んでしまいたいという自殺願望の方が森のイスキアを訪れます。宿泊もせずに帰ると言い張るその方に、佐藤初女さんは心を尽くしたおむすびを持たせ、帰る列車の中で食べなさいと言って送り出します。帰宅する列車の中で、おむすびを食べようとしたその人は、とても驚きます。食べる時に温かいようにと、タオルで優しくくるんでありました。そして、食べた時の感触と言ったら、今まで食べたことのない優しい食感で、口に入れたとたん自然とほどけるほどの握り方でありながら、崩れることのないしっかりした握り方。こんなおむすびは初めての経験。塩味も最高。こんなにも食べる人の気持ちに成りきったおむすびを、自分の為に作ってくれるんだと感激したそうです。愛情たっぷりのおむすびを食べて、その方は涙が流れて仕方なかったと言います。そして、こんな素晴らしいおむすびを握ってくれることが有難く、世の中は捨てたもんじゃないなと思い、また生きてみようと思い直したそうです。佐藤初女さんのおむすびは、奇跡のおむすびと呼ばれています。

多くの善意から生まれた森のイスキア

この「森のイスキア」は多くの方々の寄付によって、建設されました。また、地域の大勢のボランティアが運営のお手伝いをしています。つまり、多くの方々の善意によって、この施設が運営されているのです。森のイスキアという名前は、イスキア島の伝説から名づけられたそうです。偶然にも、イスキア島とこの森のイスキアの緯度は、まったく同じだったことが、設立された後で解ったそうです。さらに、イスキア島には、温泉があります。この森のイスキアも温泉が湧き出ています。共通点がこんなにもあるというのは、偶然ではなく必然だろうと考えている人が大勢います。

イスキアの郷しらかわの命名

イスキアの郷しらかわは、森のイスキアの佐藤初女さんをリスペクトして、初女さんに少しでも近付きたいと名づけました。弘前は遠い場所にあるために、西日本の方々は訪問しにくいですし、度々訪れるのは大変です。また、森のイスキアは冬期間は積雪により休館します。首都圏から近い白河市だからこそ、一年を通じて皆様方をサポートできるので、少しでも佐藤初女さんのご遺志を繋ぎたいと思い、イスキアの名前をお借りして開設することにしました。

向かって左側にいるのが私です。12年前に森のイスキアを訪問して、歓談させていただいた時のツーショットです。優しくてほんわかと包んでくれるような雰囲気を持った、とても素敵な方でした。初女さんの作られた料理もご馳走になりましたが、なんの変哲もない田舎料理でしたがほんとに美味しくて、心がやすらぎました。初女さんの作られるような料理を作りたいと思っています。食べる人を癒すことが出来る優しくて思い遣りのある料理を目指しています。

2016年2月に佐藤初女さんは永眠されました。その後、森のイスキアを引き続き運営される後継者は出てきていません。ましてや、全国でも同じように心が折れた方々を救う施設は開設されていないようです。イスキアの名前をつけた各施設はあるようですが、森のイスキアのような施設はできていません。少しでも、佐藤初女さんのような活動が出来ればと思い、このイスキアの郷しらかわを開設しました。是非、ご活用ください。